21日に銀座で受け取ったばかりのiPhone XS Max。死角なしで満足度が高く、「これは香港版を買い直してメイン機種にするか」と半ば決めかけていた。
しかし悲報があって、市場に出回っている中国・香港版は256GBでも20万円を越えてくる。悩み抜いた末「飛行機のエアチケットと、香港での滞在費、手間暇を考えたらまぁ妥当かな」と言い聞かせることにした。今回は日本でどのような挙動をするかを検証してみた。何かしら参考になれば幸いだ。
①基本的に大手3キャリアのSIMは読み込む
試しにSoftBankとauのiPhone8用正規SIMを入れてみる。すると、電波が両方とも立っているではないか!!ただauは4G onlyであるため、副回線にすると3Gを掴む事ができず圏外となる。当たり前だがDSDSの仕組みはAndroidと同じ。
(面白いことに主回線、データなど好きな文字を選択することができる)
(旅行、仕事、個人、以外にもカスタマイズできるようだ)
②DSDSは慣れるまで不安定な事も・・・
ケータイオタクの私から見ても設定がよくわからず、主回線、副回線の設定が難しかった。iPhoneがバグを起こしてテザリングができないという事があった。再起動したら直ったが、設定に慣れるには時間がかかりそうだ。
(通話、SMS用SIMとデータ回線用SIMに分けようとしてくれるが複雑だ・・・)
③注意:FOMA SIM不可、APNは1つしか入らない
概ね良好かと思いきや、気がかりなことが2点ある。1つはFOMA SIMがどうやっても認識されないこと。AndroidのDSDS端末ではFOMA SIMが動く事があったので念のため検証してみたが残念な結果に。
もう一つはAPNが一つしか設定できないため、MVNO SIMを2枚入れて、切り替えてデータ通信させる事ができない。同じMVNO SIMの切り替えなら全く問題ないが、例えばiijとOCNを切り替える場合、毎回APNを入れ直す必要があり死ぬほど面倒だ。
(APNプロファイルは1つしか入らず、例えばOCNとiijのプロファイルは共存できない。
④Felicaの利用も可能、カメラシャッター音はなし
さて、次にFelicaの検証だが日本版と同様に普通に利用できた。Suicaはもちろん、クレジットカードも読み込んでiDかQUICPayのどちらかに分類される。あくまでも香港版での検証のため、どの地域のiPhoneXS Maxでも同じ結果になるかは保証できないが、これは嬉しい結果となった。
(この後、Suicaは普通に追加できた。ここはiPhone8海外版と同じ)
ちなみに日本キャリアSIMを入れてもシャッター音はならず、非常に助かる。日本版でもLIVE Photoを使えば音はほぼ消せるのだが、ポートレート撮影では「カッシャーン」という憎き音がするので、これが消えるだけでも安心する。
最後に
余談だが、香港版のiPhoneを買うのは2011年のiPhone4s以来、実に7年ぶりとなる。2013年にdocomoがiPhoneの取り扱いを始めてから、買う必要性がなくなってしまった。まさか再び需要が来るとは思わず、なんだか感慨深い。
そして最後に、技適が未確認でありDSDSの挙動や通信の保証は一切できないので注意されたい。使いたかったSIMが非対応でも輸入品の場合、交換や返品がきかない恐れもあるので自己責任で購入する必要がある。リスクを味わってでも欲しいという、一部の人向けとなりそうだ。
続きはこちら:【検証】香港版 iPhone XS Max、日本でDSDSを試した結果・・・②Apple Care+は加入できる!?