8月10日発表の「Galaxy Z Fold4」「Galaxy Z Flip4」は日本でも発売されるだろう。
(画像はGalaxy Z Fold4、筆者撮影)
Galaxy Harajukuでは「国内での発売は未定」と案内されているが、もはやキャリアが発表するまでの定番の表現となっている。
日本ではキャリアが販売窓口となっていて、発売の有無はキャリアがすべてを握っている。この流れ自体は今後も変わらないだろう。
ただし今年はDual SIMなどネットワーク周りに変化がありそうだ。なぜそう言えるのか、今回は国内外の事情を考察していきたい。
待望のDual SIM仕様の予感
まず予想されるのがGalaxyのDual SIM化だ。実は日本国内、海外ともにDual SIMの機運が高まっている。
まず国内の話をすると、ソニー、SHARPが今年のフラッグシップモデル「Xperia 1 IV」「AQUOS R7」でeSIMを搭載。
キャリア版ハイエンドとしては初めてDual SIMを実現した。日本における強力なライバルが先行したことで、サムスンもDual SIM化を意識せざるをえない状況だ。
また同じくシングルSIMを貫いてきた海外の状況も変わってきた。サムスンのお膝元韓国では9月1日にeSIM解禁がされる予定で「Galaxy Z Flold4」「Galaxy Z Flip4」がDual SIMになる。
Galaxy Harajukuに展示されていたアメリカ版にもeSIMスロットを発見。
いつの間にか世界中でAndroidのDual SIMが当たり前になってきたのだ。
こうした状況を鑑みると販売窓口のキャリアとしても、メーカーのサムスンとしてもシングルSIMを続けるメリットがない。
むろん100%ではないが、国内外の事情からGalaxyのDual SIM化は近いだろう。そしてタイミング的に第一弾は「Galaxy Z Fold4」「Galaxy Z Flip4」が望ましいわけだ。
「全キャリア周波数」にも対応か
もう1つ改善されそうなのは「全キャリアの周波数」に対応すること。日本のキャリア版Androidは、そのキャリアでしか快適に利用できない。
例えばドコモの端末はau、ソフトバンク等、他社のSIMカードでの運用が想定されておらず「SIMロック原則禁止」が名ばかりになっていた。
本日発売のドコモXperia Ace2の対応周波数が発表されました。他社のプラチナバンド帯(B8・18)には非対応で、SIMロック解除してもauやソフトバンク系SIMでは圏外が多発するんです。
この問題に着地点が見いだせない限り「SIMロック解除原則禁止」なんて笑止千万ではありませんか🤣 pic.twitter.com/Pc95LGDrlF
— Skyblue (@skyblue_1985jp) May 28, 2021
この問題は総務省が大きく取り上げた結果、なんと今年に入って改善されつつある。先述した「Xperia 1 IV」「AQUOS R7」は全キャリアに対応したのであった。
Dual SIMと同じく、こうなるとサムスンも意識せざるを得ない。奇しくも7月にはKDDIの大規模障害が発生し、キャリア間ローミングの議論が始まりそうである。
もし将来実現されるなら、Androidスマートフォンの全キャリア対応は今後一層求められるはずだ。
ブランド力をかけた決断
サムスンは例年、8月上旬に旗艦モデルを発表して同月~9月上旬に販売する。
しかし日本ではFelica搭載や自社ROMへの改変などに時間を要し、海外より1足も2足も周回遅れで発表されてきた。
(画像はGalaxy Z Flip4)
それなのにシングルSIM、他社周波数の削除、カメラシャッター音の義務化は徹底され、海外版と比べたメリットは限りなく少ない。
Dual SIM化や他社周波数の対応はこうした不満を解消し、日本におけるGalaxyブランド力の向上に繋がるはずだ。国内外でその機運は高まっているのだから、やるしかないだろう。
むしろここで対応しないのであれば、その余程の理由を知りたいものである。
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