10月4日、グーグルは「Pixel 8」「Pixel 8 Pro」を発表した。
これまで「コスパ」の代名詞だったPixelだけあって、価格面で期待を抱いた人は多い。ところが実際の価格は目を疑うものであった。
「Pixel 8」は前作比で30,400円、「Pixel 8 Pro」に至っては46,900円の値上げ。
発表会直後には「グーグルが製品価格を上げてきた」という声が散見されたのだが、日本版はそれだけではないらしい。
脅威の1ドル160円レート
米国版「Pixel 8」は699ドル、「Pixel 8 Pro」999ドルで昨年から100ドル値上がった。
日本版の場合、ここに為替レートが関係してくる。円安など百も承知だが、1ドル145円レートで設定されている。
昨年まで割安に感じたのはグーグルが為替レートを1ドル125円に抑えていたから。その反動なのか今回は強気で、実際の本体以上に値上がった感覚だ。
今回は本当に買いなのか
値上げは別の側面からも見てとれる。下取り端末の買取価格が暴落しており、実質負担金額を抑えることも昨年と比べて難しくなった。
もちろんNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社はグーグル価格より割高で、もはや冗談でもコスパの代名詞とは言えない。
(最高価格はNTTドコモ 21万8,680円)
今回は本当に買いなのだろうか。もちろん価格や内容に満足できる人は買いだろう。しかし迷っている人は見送っていい程に為替レートが不利。
40年ぶりの物価上昇を迎えた日本はマイナス金利を解除する可能性が高く、米国中央銀行も2024年には利上げを完全に打ち切る公算だ。
日米金利差が縮小すれば円高となり、来年はより高性能なPixelが割安で買えるかもしれない。保証はできないが少なくとも145円レートではないはずだ。
グーグルストアで予約購入すれば最大5万円のストアクレジットが付与されるものの、あまり買い物しない人にとっては使い道が乏しいのも事実。
今回ばかりは大幅値下げセールを待つなど消費者としても強気に構えたい。
リンク:グーグルストア