3 月 5 日、ついに日本でもソフトバンクが先駆けて 5 G サービスを発表した。
さっそく 27 日からサービス開始となるが、今一つ魅力に欠けたプレゼンのように感じたのは何故だろう。
今回は発表会からみえたソフトバンクの「本音と建前」を筆者視点で解説していきたい。
5G はソフトバンクが 1 番ノリ(建前)
もっとも注目すべきなのは 5G サービスの発表をソフトバンクが 1 番早く行った事実だ。
2006 年に Vodafone ジャパンを買収した同社は、電波の繋がりにくい状況を克服しながら 15 年間を駆け抜けてきた。
今では契約者数 4,000 万人を越え、国民 3 人に 1 人くらいのシェアを誇るに成長するもドコモと KDDI に次ぐ業界 3 位の立場は変わっていない。
このことからキャリアとしての存在感を改めて高めること、 5G で今度こそ 1 番になる!という意気込みをアピールする狙いがあったのだろう。
2019 年 4 月には韓国と米国キャリアで世界初の 5G スタートを巡って小競り合いが起きる場面があった。
通信事業者にとり新サービスの 1 番ノリは私たちが思っている以上に意義深いようだ。
まだ準備できてない・・・
では本音はというと「開始した実績を作りたかっただけ。だからまだ契約しないで」というのが手に取るように分かる。
その一例が極端なエリアの狭さだ。例によって東京・大阪・名古屋などの都市部からスタートするのだが、
東京都内でも極めて限定的なのだ。東京駅周辺が 4 ~ 8 月までに繋がる予定だが、それ以外は明らかになっていない。
(ピンクが 5G 対応エリア、黄色が 8 月までに対応、その他の赤部分は 4G エリア)
つまり人が多く住んでいる場所に関しては 8 月以降の対応状況があまり明らかになっていないのだ。
これでは「5G 接続を好きな時に試しにいきたい」という一部の特殊な人向けで、一般人向けとは言えまい。
じっさい同社は 2021 年までに 90 % をカバーすると表明していることから、実用レベルでの 5G はまだまだ先になるだろう。
ミリ波非対応・・・
もう一つ気になるのはリリースされる端末が 5G(ミリ派)に非対応でることだ。
無理やり例えるなら 4G Band 8 (プラチナバンド)があるのにメインの 4G Band 1 がないようなもの。
2 つの 5G 電波でカバー率を高めるシステムが端末レベルではまだ準備できてないことが明らかになった。
エリアが整っていない上に端末側がミリ派に非対応なのは、二重に魅力に欠けると言わざるを得ないだろう。
最後に
そして 5G コンテンツに関しては「色んなアングルからアイドルやスポーツ選手を観察できる」ことに重きが置かれたが、
この辺りに全く興味ない人への訴求力が圧倒的に欠けているとも言えよう。
「Xperia もないしエリアだって殆どカバーされてない。だけど 5G はソフトバンクが 1 番だから。一応始めたからよろしくね」
と言わんばかりの発表会であった。もちろん飛びついてもいいと思うが、
今後ミリ派対応の 5G 端末がでてくるはずなので、余程すぐ欲しいとかでない限りは 1 年くらい待った方が得策だろう。
もっとも 2020 年の iPhone が 5G 対応となれば話は急に変わってくるかもしれないが・・・
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