6月20日、NTTドコモは新料金プラン「irumo」と「eximo」を発表した。
「irumo」はあまり使わない人向けの小容量プラン、「eximo」は無制限を含むサポート付きプランで、20GB ahamoプランを据え置くことになった。
また、現在ドコモショップで受付中の「OCNモバイルONE」プランは6月26日を持って受付を終了する予定だ。
いよいよ小容量プランを値下げ
さて今回の料金発表で注目すべきは、あまり使わない人向けの「irumo」プランである。
NTTドコモにはワイモバイルやUQモバイルといったサブブランドが存在せず、低価格の小容量プランを展開できずに悩んでいた。
苦肉の策として実施したのが「OCNモバイルONE」の子会社化で、あたかも自社の小容量プランのように扱ってきた。
(ドコモのMVNOとは?と思った人も多いのでは)
ただし、これは応急処置でありOCNモバイルONEはあくまでもMVNO。「ピーク時に遅くなるのでは?」といったユーザーの不安が拭えなかったのだ。
最終的にNTTドコモは「OCNモバイルONE」を吸収合併し「irumo」プランとしてメインブランドに据えることにしたのである。
つまり「irumo」発表によって「なんちゃって値下げ」は終わり、ドコモユーザーはついに安いプランに移行できるようになった。
dカード+3GBプラン 1,980円は訴求力になるか
では、実際の料金表をみてみよう。まず通信速度最大3Mbpsの0.5GBに触れておくと、これは緊急時のサブ回線と見ていいだろう。
注目したいのは3GB 2,167円で、dカードで支払うと1,980円。ワイモバイルの3GBプラン(月額2,178円)に十分対抗できる水準なのだ。
しかも自宅に固定回線を用意すれば、月額880円まで値下げ可能。足りなければ6GB、9GBにも柔軟に移行できるのは嬉しい選択肢である。
まだまだ不安要素が多いNTTドコモ
ではNTTドコモはこれで有利になるのだろうか。答えはNoだ。
さらに同社は深刻なネットワーク品質の低下に苦しんでいて、状況はなかなか改善されそうにない。
昨年から悪化しているNTTドコモの通信品質ですが、home 5Gを開始してから顕著だと思いませんか?
KDDIやソフトバンクは準固定回線向け周波数(2500MHz)を活用していますがドコモはモバイル回線をフル活用。
全体が重くなるのも無理ありません。home 5Gはパンドラの箱、これからが本当の地獄かも😥 pic.twitter.com/ibgQCbeVsn
— Skyblue@バンコク (@skyblue_1985jp) March 25, 2023
また煩雑すぎるdアカウントの仕組み、スマホ本体に強制刻印されるロゴ、アンインストールできないアプリなど旧態依然とした問題も山積している。
まずは古い経営体質を刷新し、EC・銀行・証券会社のような経済圏を構築できない限り、どんなプランを思いついても顧客は簡単に戻ってこない。
巨大化しすぎて小回りがきかなくなったNTTドコモ。「irumo」は反撃の狼煙になるだろうか。
リンク:NTTドコモ
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