ついに日本展開が始まったWindows 10 mobileスマホ。先日Freetelとヤマダ電機から発売されたばかりだが今後広まっていくだろうか。筆者も検証機が欲しくどれにしようか迷った結果、Lumia950XLを選択。今回はOSに特化してレビューしたい。
①スマホOSとしての基本部分が大きく進化、より実用性の高いOSへ
1.設定項目が豊富なドロワー
まず目につくのは基本的な部分の進化。例えばAndroidやiOSでは当たり前のドロワーによる各種設定。Windows Phone8.1まではたった4つしか項目がなかったのだが、Android並になり通知も1つずつ消せるようになった。
上の写真はOS 8.1の物だがこの頃はドロワーでの設定が非常に不便で、通知もスワイプすると全部一気に消えてしまう仕様だった。細かな事だがスマホのOSとしては重要なところだ。
2.より美しく見せるUIへ
Windows Phoneといえばライブタイルの美しさだろう。これは以前から美しくなったのだが、設定画面のUIが変化。これはPC版Windows10と同じデザインで、PCとスマホの連携を想定させる。
さらに「美しいライブタイルをどう見せるか」という透明度の設定までも調節可能だ。背景との組み合わせによっては「あの人のスマホ、すごくかっこいい」と思われるかもしれない。
マルチタスクの見せ方も変わった。安倍総理が写っている方がWindows8.1。次の写真がWindows 10 mobile。1画面でより多くの作業が可視化可能に。
2.入力作業が日本語でも非常に楽になった!
日本語はとりあえず入ってるというレベルだったWindows PhoneだがOS 8.1あたりから変換能力も優れるようになった。フリック入力もできるし、端末が大きい時のために「右利き用、左利き用」キーボード調整が用意されている。非常に打ちやすい。
以前であれば不可能だった「あいちゅーんず」もちゃんと「iTunes」と予測変換される。ある程度作りこまれたIMEだが、自由に変更できるようになれば言うことなかろう。この辺りは将来に期待したい。
③今回の目玉はContinuamか!?
Windows 10 mobileにはContinuumという機能がある。専用ドックなどを用意してディスプレイとLumia 950を接続するとPCのように使える機能。これはまだ試せてないが、モバイルライフを激変させるような機能なのか否か、すごく試してみたい。
この他、新しい点としてCortanaを試した。明日の天気など質問に答えてくれるバーチャルアシスタントだが正直あまり使い物にならない。これからを期待したほうがよさそうだろうか。
③大きく残る課題
進化した一方で大きな課題も残る。それが以前から指摘されているアプリの少なさだ。32Bit版であればPC版Windows 10と同じストアアプリが使えるらしいが、日本のエンターテイメント系サービスが全滅状態。
具体的に言えばHulu、dTVといった月額有料の動画配信アプリがなく、LINEミュージックのようなストリーミング系音楽サービスもない。これはスマホOSとして結構致命的だ。
ちなみにLINEだけはけっこう前からある。最低限LINEが欲しいけど大丈夫?って方は大丈夫だ!
Blackberry Classicなど元々の筐体が小さければ使い方が割り切れるだろうが、基本的に最近のWindowsスマホは大型化しているため動画サービスを快適に楽しみたいという方もいるだろう。
この辺り、企業がどう参入してくるだろうか。未知数だが国内展開されるWindows Phoneの普及がキーを握る。
その他、表示される日本語フォントが美しくないという課題もあるが、ここは割り切るしかないのだろうか。KATANAやマドスマなど、日本版を手にされた方はどのような感想をお持ちなのだろう。
今後の変化に注目していきたい。