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【レビュー】3 方向に大きく進化。 Galaxy Note20 Ultra が「史上最強スマホ」になれた理由【総評】

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Galaxy Note20 Ultra を使い始めて 2 週間。これまでカメラ性能バッテリー持ちワイヤレス Dex など項目別にレビューを書いてきた。

今回は総評として優れている点のまとめ、そして惜しいと思われる今後の課題を書いていく。

結論から言うと Galaxy Note20 Ultra はカメラ、ゲーム、スペック底上げの3 点で大きく進化。2020 年 9 月 1 日現在で向かうところ敵なしのデバイスとなっている。



カメラ性能がようやく躍進

進化ポイント 1 つ目はファーウェイや OPPO といった中国メーカーにカメラ性能で追いついたことである。

これまで Galay シリーズは S20 Ultra を除き 50 倍もの望遠ズームは無かったし、近距離でのオートフォーカスやポートレート撮影における質クオリティでリードされていた。

とくに近距離での撮影はカメラを構えてから背景がボケるまでに時間がかかりすぎて Galaxy の欠点とすら思って諦めていた程だ。。

そうした課題がGalaxy Note20 Ultra では全て解決。別記事でレビューした通り 50 倍ズーム比較では Huawei P40 Pro+ と比べて手ブレ補正がきき、35 度をこえる猛暑の中でも曇ることがなかった。

(Huawei P40 Pro+ で撮影。暑すぎて曇りがめだつ)

(Galaxy Note20 Ultra で撮影。50 倍でも手ブレ補正がつよく曇りもない)

夜景においても白飛びの抑え方が圧倒的で、カメラ重視の人が選びたいスマートフォンのひとつに堂々とランクインするだろう。

(Huawei P40 Pro+ で撮影。いうまでもなく最高峰レベルの完成度)

(Galaxy Note20 Ultra で撮影。画面左側の看板の文字がハッキリ読める)

またポートレート撮影においてもライブフォーカス機能の進化を感じ取れる。

(P40 Pro+ で撮影)

(Note20 Ultra で撮影。好みの差はあれど申し分ないだろう)

いっぽう動画では 8K 撮影も可能になった。少し先の未来(5G 普及)を見据えたて最新機能をとりこむ姿勢は 10 年前から一貫しておりサムスンらしい。

500 円玉より大きく SIM カード 4 枚分と言われて酷評されているが、検討している人はカメラに対してそれだけの期待をしていいはずだ。

今は新型コロナウイルスで遠出できない日が続いているが、夜景や素晴らしい景色をとれる日は必ずやってくるだろう。



唯一のゲーミング・スマホに進化

進化ポイント 2 つ目は諸事情でゲーミングスマホを圧倒する存在になったこと。

スペックは 2020 年のハイエンド端末の中でも群を抜いた Snapdragon865+ と RAM 12 GB を搭載。今年は 120 Hz のリフレッシュレートを採用しており、ゲーミングスマホと呼べる素地を備えている。

そんな中で凄いことが 2 つ。一つは Microsoft との連携を強化した結果 100 以上の Xbox ゲームが Galaxy 独占でストリーミングプレイ可能になった。

これは 9 月後半からという話でまだスタートしていないのだが 5G が普及すれば Wi-Fi のない場所だってプレイできるはず。Hulu のような月額課金制で新しいゲーム体験がはじまることに期待がかかる。

そしてもう一点はいま Apple Store や Play Store と揉めている Fortnite が Galaxy Store なら配信されていること。Apple や Google のストア手数料を以前から嫌っていた Epic 社は今さら Galaxy との連携を始めたわけではない。

数年前から Galaxy ストアの配信を続けており、いまもなお良好な関係である。したがって Note20 Ultra は Play ストアのアプリに加え、独占的な Xbox ゲーム、Fortnite など遊べるタイトルがおおい環境を手に入れたのだ。

このゲーム分野における大躍進が 2 つ目の進化ポイントである。

 

Galaxy エクスペリエンスの向上

そして進化ポイント 3 つ目は Galaxy 体験を底上げする従来機能の改善である。

その 1 つが画面内指紋認証。別記事でも触れたとおり Galaxy S10, Note10, S20 シリーズでは乾燥した指でのロック解除がむずかしく 3D 超音波センサーのデメリットが目立った。

今回、乾燥している時は長押しで回避できるようになり、実用性が大幅にアップした。

とくにマスクが外せないコロナ禍では尚更で、コツさえつかめば顔認証だけのハイエンド iPhone に大きく差をつけるはずだ。

そして従来機能 2 つ目はサムスン Dex。miracast 対応 ディスプレイ であれば HDMI ケーブルなしで PC や大型テレビに投影できる。

PC に投影する場合キーボードはそのまま利用可能で、マウスは Galaxy Note20 Ultra 自体をトラックパッドにすれば内部のアプリを大画面で操作できるのだ。

もちろん 50 インチ程度の大型ディスプレイにキーボードとマウスを用意しておけば Note20 Ultra が PC 代わりになるし、これを機に PC が不要になったという人が出てきてもまったく不思議ではない完成度である。

ワイヤレス化のおかげで充電したくなった時にケーブルを差し替えず Dex モードを続けられ、電話がかかってきたら別の部屋に移動することも簡単になった。

Dex はここまで来るのに 3 年かかっており、まだまだ進化は続くだろう。そして 3 つ目の Galaxy エクスペリエンス向上が 5G への対応だ。

(Galaxy Note20 Ultra 5G を au 回線で試す)

昨年の Note10/10+ は限られた国や地域のみ 5G に対応し、無印10 に関してはサムスンのお膝元である韓国のみリリースされた。

今年からは 5G モデルがメインとなり日本にも上陸するだろう。下り 1 Gbps をこえる速度なら遅延の許されないゲームも本当に外で楽しめるかもしれない。



惜しい点は「ペン」の文字入力体験

というわけで全体的には「超」がつくほどに満足している Galaxy Note20 Ultra は、挙げるとするなら「ペン」機能にそろそろ限界を感じることだ。

今作では遅延を大きく抑えたことが謳われているが、正直なところ大きなキャンバスに弧を描くような作業でもしない限り、この 6 インチクラスの画面では以前からそこまで遅延を感じることはなかった。

また多くの人が触れているように、カメラが大きすぎるためグラグラ揺れて落ち着いてペンによる文字入力ができないのも事実である。

動画編集や画像編集、資料作成時にファイルをドラッグ&ドロップしたり、マウス代わりに活用するツールとしての利用を想定しているなら問題ないだろう。

しかし、今回はメモをとるツールとしての完成度を聞かれたら「いまいち」と答えるしかない。そもそもこの細すぎるペンも、きれいな字を書くには不向きであり文字入力をメインにする層にとってはいいことがない。

Note シリーズは近年、メモ帳としての役割から離れていくばかりだと感じている。

 

間違いなく現存する最強デバイス

長くなったのでここらで筆を置くことにするが、Galaxy Note20 Ultra はハイエンド指向ユーザーならマストバイであろう。

数年ぶりにブレークスルーを見せたカメラ、ゲーミングデバイスを越えたゲーム環境、そして従来機能の底上げならびに 5G 対応。

そこに進化した 3D 指紋認証や Dex ワイヤレスなど他社の追随を許さない機能の進化が合わさって他のメーカーとは一線を画す最強の 1 台になったわけだ。

Google と Microsoft を味方につけたサムスンは米国と揉めることもなく絶好調で、余裕の王者アップルですら黙って見過ごす訳にはいかないはずだ。

日本では 9 月以降の発売が予定されている。もしかしたら年内に Xbox Pass との連携があるかもしれない。一般ユーザーだけでなく eスポーツ方面など広いユーザー層で盛り上がるだろう。

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