SIMロック解除義務化が始まったのが、2015年。大手3キャリアの足並みが揃ったのが5月あたりなので、もうすぐ丸3年となる。光陰矢のごとし。。
この長いようで短い3年間、「SIMフリー」とか「SIMロック解除」という言葉がテレビやインターネットを問わず様々な大手メディアで幾度となく紹介されるようになった。
筆者のような携帯電話オタク(ファン)は「理想的な時代がきた」とか「昔に比べればよくなった!」とか、将来こうなるべきだとか、色んな議論で盛り上がる事ができる。
しかし、その一方で「SIMフリー」という言葉がときに本来の意味とは違った方向で理解され、携帯電話選びに苦戦する人も多く見かける。
これは筆者が数え切れないほど出逢った人の実際の話なのだが、決して珍しい話ではなく、また笑ってもいけない話。
前置きが非常に長くなったが、「SIMフリー」という言葉を次のように解釈する方がある程度の割合で存在する。
①「MVNOのSIM=フリーSIM」を持っているという考え
SIMフリーという言葉とともに急成長した物と言えばMVNO。キャリアから回線を借りた事業者がSIMカードを提供し、消費者は低価格でスマートフォンを維持できる。いわゆる「格安SIM」と呼ばれるものだ。
この格安SIMなのだが、SIMフリーと相性がいいが故なのか、「フリーSIM」と呼ぶ方がかなりいらっしゃる。直訳すれば「自由なSIM」という意味だ。
文字通り、SIMに制限がないとう認識なので「フリーSIMだからdocomoやau、SoftBankなど、どの端末に挿しても使えるのでは!?」という解釈をされている。
気持ちはわからないでもないが、どのキャリアの端末でも使える「マスターキー」のような物は残念ながら存在しない。
②アンロックといえばよかったのだろうか
よく海外でUnlocked Smartphoneという表記を見かける。「キャリアによるロックがかかっておらず、電波帯とアンテナが合致すれば他のキャリアや海外でも使えますよ」という意味。
「ロックする」とは日本語の会話内でも使われる言葉だが、元は英語の"lock"から来ている。lockedで「ロックされた」という受け身になり、unlockedで「ロックされていない、鍵をかけられていない」という意味になる。
こう考えた方が、そもそもSIMという概念について考える必要がないし、SIM FREEの何がFREEなのかに関しても考える必要がない。
かといって、既に広まった「SIMフリーやSIMロック解除」を言い換える魔法の言葉としてアンロックド・スマートフォン」なる言葉が広まるかと言われたら、全くそうは思わない。
最後に
嘘のようで本当の話。これを読まれている方は「SIMフリー」という言葉をどのように理解されているだろうか。学校で教わるような事でもないだろう。
かといって、携帯電話という物が私たちの生活必需品である今、誰に流されることなく主体的にスマートフォンやキャリアを選べた方がいい。
だからSIMフリーという言葉、いま一度、一人でも多くの人によく理解してもらいたいと思っている。キリがないのかもしれないが、Twitterやブログそして日々の生活や仕事を通して永遠とやっていきたい。