以前に楽天モバイルのページからリークしていたXperia 10 III Liteが正式にリリースされた。
すでに多くのメディアが取り上げているため詳細なスペックは割愛するが、現在ドコモ、au、ワイモバイルで発売中のXperia 10 IIIと比べてROM容量が変更(128GB→64GB)、FMラジオが無くなっている。
nano SIM+eSIMによるDSDVは2枚のSIMカードを1枚にまとめたいユーザーには朗報。これで5万円を切るならXperiaファンは検討したい1台となるだろう。
しかしスペックをよく見ると対応周波数が少ないことが発覚。もしシングルSIMで問題ない人はキャリア版を検討した方がいいかもしれない。
ソフトバンク非対応
まずは対応周波数をご覧いただきたい。
違和感を覚えるのがソフトバンクの「プラチナバンド」であるB8に非対応であることだ。
これがないと2012年以前の状態、つまり地下・山間部・屋内に弱い状態となってしまう。ソフトバンク系SIMカードでの運用を期待していた人には残念すぎるお知らせだ。
もしDual SIMが不要な人はワイモバイル版を購入しよう。以下が対応周波数である。
ワイモバイル版ではB8(900)MHz帯を3G/4Gともに備えており5Gは転用周波数帯にも対応する。
ドコモにも注意事項あり
冒頭の対応周波数表をもう一度みてみよう。
NTTドコモは全国の5GをSub-6 n78および79で展開しているが、Xperia10 Ⅲ LIteではn79が非対応。
よって5G接続できる場所が何割か削減される可能性がある。また4G B21も削られていて、ドコモネットワークをフル活用したい人はキャリア版を購入した方が良さそうだ
そしてもう一つ。3GはB6(800MHz)に対応しておらず、5G非対応のドコモMVNO SIMでは地下・山間部・屋内で圏外になる恐れがあるので気をつけたい。
ちなみにドコモ版の対応周波数は次のとおり。
Sub-6 n78、n79はもちろん4G B21に加えて3.5GHz帯のB42までバッチリ対応しておりMVNO版とは全然違う。
キャリアへの忖度?
ミドルスペックXperiaは、今回のようにMVNO専用モデルとなりやすい。
そのせいか超高速キャリア・アグリゲーション向け周波数の欠落や、特定キャリアの周波数削減は純粋なソニーのXperiaを求めるファンから見ても印象があまりよくないはず。
(通信事業者を8つに分けること自体、気が知れない)
また、敢えて重要な周波数を削ることで「キャリア版も並行して売れるよう忖度しているのではないか」とすら考えてしまうのは邪推だろうか。
とにもかくにもソフトバンク回線を使っている人はこの辺りの事情をしっかり把握しておこう。
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