Google社のPixel 6│6 Proのリリースが近づいている。
(日本ではソフトバンクがProを独占販売予定)
色んな新機能が噂される中、注目すべきがOSアップデート回数引き上げ。これまで慣例とされてきた2回のOS提供が「5年」になると言われているのだ。
流れを変えたのはアップル
Googleは2回のOSアップデートを旧Nexus、現Pixelシリーズで積極的に提供してきた。だから大手メーカーもこれに準じてきた経緯がある。
ところが昨今、アップルが5年前のiPhoneにもOSサポートを始めると明らかにAndroid界隈の空気が変わってきた。
(2016年のiPhone7は防水、Apple Pay対応でまだまだ実用性が高い)
まっさきに反応したのがサムスン。今年3月にリリースしたGalaxy A52、A72では3年間のOSアップデート、最低4年間のセキュリティ更新を発表。
Galaxy A72 & A52 、XBOX PASS でゲームができるの。IP67 対応だから外で遊んでる彼らも心配ないわ。
3 年間の OS アップデートと4 年間のセキュリティパッチで最高よ!AWESOME!! pic.twitter.com/IXdAJmH9Tf
— Skyblue (@skyblue_1985jp) March 17, 2021
これまで2回だった慣例がグーグルではなくサムスンに覆された事実に誰もが驚いた。そうなるとAndroid OSを開発・提供する立場として当然ながらグーグルは黙っていられない。
アップルの動きも考慮して「5年間のOSアップデート」が新しいAndroid OSのお手本となる可能性も否定できないのだ。
国内スマホの不安要素
この流れに大きな悲鳴をあげるのが国内スマホ、とりわけXperiaではないだろうか。例えば2019年のGalaxy S10はこれから3回目のアップデート(Android12)が予定されている。
(画像は海外版。キャリア版も12に更新される予定)
しかし同時期に発売されたXperira1はすでにキャリアのOS更新リストにはない。またソフトバンク版はそもそも1回しかアップデートされない傾向にあるのも大問題だ。
さらにXperia1 Ⅱ(SIMフリー版)に関して言えば2020年10月の発売からまだ1回もOSアップデートが提供されていない。
(発売当時13万円を越えながらAndroid10のまま)
高額端末であるが故に「長年使いたい」というユーザーも増えてくるだろう。しかし1~2回しかアップデートされない状況が続けば買い替えの選択肢から外れても仕方ない。
規模の経済性に勝てるか
OSアップデート回数底上げはXiaomiやOPPOなど世界トップのメーカーも意識するだろう。そうなると国内メーカーはピンチである。
XperiaもAQUOSも国内では人気。ただし海外で勝負できないからコストが高い。
いっぽうでXiaomiやOPPOは世界シェアトップクラス。大量生産がきくから日本国内でもモデルによっては割安に設定できる。
そこにソフトウェアで大きく差をつけられたらXperiaやAQUOSは長期的にみて劣勢になる可能性も否めないだろう。
(国内メーカーにはフォルダブルの噂すらない)
もちろん将来的な事はまだ分からないしPixel6シリーズの「5年間アップデート」もまだ100%の情報ではない。
ただし少なくとも3回のOSアップデートが「普通」にならなければ日本におけるPixelやiPhoneのシェアが拡大する結果を招かないだろうか。
投げ売りが続くiPhone SE第2世代ですら5年は保証されるなら、ここで頑張らないと国内メーカーに明るい未来が見えてこない。本当に今後大丈夫だろうか。
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