一周間ほどイギリスのロンドンに行ってきた。
前回訪れた2010年はスマートフォン黎明期で、ロンドン市内の電波状況が非常に悪かったのを記憶している。
(画像はタワーブリッジ)
あれから12年。3Gから4Gを経て、英国はいち早く5Gを導入。
これだけの年月があればネットワーク環境の目まぐるしく変わるだろうと期待したが、実際には2022年とは思えない状況だったのでシェアしたい。
基本的に地下鉄は圏外、新聞を読む人も
ヒースロー空港からロンドン市内へは、地下鉄を利用するのが早い。空港でSIMカードを調達し、ホテルまでの道のりは電車の中で調ようと考えていた。
ところが駅のホームに入ると急に圏外に。。その場はひとまず無料Wi-Fiスポットで切り抜けたが、電車に乗るとWi-Fiも繋がらず完全に圏外になってしまう。
しかも特定の駅だけの話ではなく、地上に出るまでずっと続くのだ。おかげで調べ物ができず、どこの駅で乗り換えるか、どの出口を利用するか最初から把握しておく必要がある。
また興味深かったのが英国紳士たちだ。スマホが繋がらない状況を理解しているせいか車内で新聞を読む人が少なくない。
(駅によっては構内で繋がる場合もあるがホームは厳しい)
日本でも満員電車の中で所狭しと新聞を広げるサラリーマンがいた。いまやあまり見なくなった光景だが、携帯電話がなくなればまた見られる光景なのだろうか。
バリバリ現役な3G
2022年3月、KDDIは3Gネットワークを完全停波した。またソフトバンク2024年1月31日をもって終了予定だ。
時代は4Gから5Gに向かうはずだが、ロンドンでは3Gに接続されることが珍しくない。
(iPhone14 Proに3G表記。左側の"3"は現地キャリア)
実行速度は1Mbps前後でとても快適とはいえない。さらに悪い条件では2G(GSM)に落ちることもあり、こうなるとTwitterすら更新しづらい。
ちなみに5Gはごく一部のエリアでアンテナピクトは立つものの、繋がる場面は東京と較べて圧倒的にすくない。5G後進国と揶揄される日本より全然ひどい。
楽天モバイルも仰天、プラチナバンドの無駄使い?
ここまで聞くと「プラチナバンド(低周波数)がないのかな?」と思われるだろう。
筆者も「あれ?」と思って電波調査したところ4G 900MHz帯が飛んでいた。日本のソフトバンクと同じ周波数であり、整備すれば地下や屋内でも繋がりやすくなる。
しかし実際は主に4Gキャリアアグリゲーション、つまり通信を高速化させる手段となっており、どこでも繋がるような努力がなされていない。
(5Gもせいぜい300~400Mbps前後)
もはや楽天モバイルの「電波が悪い」とは比較できない状況で、日本の繋がりやすさはいい意味で「異常」であると再認識させられる。
仮に楽天モバイルがイギリスに参入していた場合、プラチナバンド無くして断トツ1位になれるはずだ。
日本人も心の余裕が必要か
というわけでロンドンの電波状況は12年前とほぼ変わっていない。
ネットワークは数百倍も速くなったのに、つねに繋がる状況をイギリス人は求めていない。携帯電話がなくても別のことをする余裕があり、スマホ中毒の筆者も見習うべき光景だった。
現在、イギリスは新型コロナウイルスに関する全ての入国規制が撤廃されておりワクチン接種証明書、新型コロナウイルスの陰性証明などすべて不要。
日本のパスポートは自動ゲートが利用可能で、なんと入国審査はない。
(EU諸国、韓国、カナダ、米国等も入国審査なし)
とても気軽に来られる状況なので、デジタルデトックスがしたくなったらぜひロンドンにぜひ来てみよう。ちなみに物価上昇に関しては別記事で触れる予定だ。
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