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赤ロムという存在が効力を失いつつある。
赤ロムとは、分割購入したスマートフォンの本体代金が支払われず、通信キャリアに端末ロックをかけられる現象。
(支払い済は◯、支払い中は△、制限中は✕)
SIMカードによる音声通話やデータ通信ができず日常生活に支障をきたすため、利用者に速やかな支払いを促すのが狙いだ。
しかし驚いたことに支払いが滞っても使えるケースが相次いでいる。
他社SIMカードなら動作する
例えばAさんがソフトバンクでiPhone13を分割購入し、本体代金の支払いを滞らせたとしよう。
するとソフトバンクは製造番号(IMEI)に対してネットワーク利用制限を実施。これでいわゆる赤ロム状態になる。
同時にワイモバイル、LINEMO、同社MVNOのSIMカードも利用できなくなる。基本的にはWi-Fiしか利用できず、10年前なら「詰んだ」状態になったもの。
しかし今はSIMフリーの時代。SIMロックは解除されているのだからドコモ、au、楽天モバイル、および海外のSIMカードなら普通に動作してしまうのだ。
奇しくもキャリア端末は2022年後半から全キャリアの周波数対応が進んでおり、他社SIMでも快適に使えるようになってきた。
(画像はソフトバンクXperia IV周波数表)
携帯4キャリアでスマホの製造番号を共同管理するといった措置を検討しなければ、それこそ反社会勢力に端末が渡りやすくなるのではないだろうか。
eSIM製造番号は管理されていない?
そして最近、半ば信じられないことがSNSで多数報告されている。
キャリアが赤ロム制限をかけるのはSIMスロット1だけで、2枚目のSIMスロット(主にeSIM)は制限がかからないという。
(au回線が物理SIMとeSIMで動作中)
つまり赤ロムになったら物理SIMをeSIMに再発行すれば制限が回避できるのだ。
SIMスロットが1つしかないシングルSIM時代は製造番号を1つだけ管理していれば良かった。しかしデュアルSIMになれば、もう1つ番号管理が必要になる。
言うまでもなく対策済と思っていたが、運用を見直さず販売していたのは驚きだ。2018年にはDual SIM対応のeSIM対応iPhoneが出ていたのだから、5年間は放置されていることになる。
こうした事態が全てのキャリア端末で発生しているのかは不明。いずれにしても赤ロムという概念が過渡期にあるのは間違いないだろう。
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