先月、KDDIの格安プランpovo2.0に突如として新しいトッピングが追加された。
内容は1ヶ月間データ無制限で利用できるもので、月額料金は3,278円。3ヶ月分をセット購入することが条件になるが、世間では楽天モバイル対抗と言われている。
確かに4G/5Gともに幅広い帯域を保持するKDDI回線なら、どこへ行っても楽天モバイルより爆速で繋がりやすい。自宅で5Gが受信できる人にはメリットが大きいだろう。
しかし、このトッピングに本当に注目するべきは毎月7,000〜8,000円払っている正規auユーザーである。
今回はあまり話題になっていない同トッピングを解説したい。
正規プランの半額以下でデータ無制限
新しいトッピング最大の強みは正規プランの半額以下でデータ無制限が利用できること。
au正規プランの場合、データ無制限の月額料金は7,238円。なんと新トッピングの2倍以上もするのである。
(正規料金は割引を駆使しても4,928円)
もちろん家族割や固定回線を併用することである程度の割引が受けられるが、少子化で1人世帯が急増する昨今、誰もが恩恵を受けられる訳ではない。
またデータ無制限のテザリング(上限30GB)を活用すれば、固定回線そのものが不要になる人だっているだろう。
一方で、新トッピングは家族割や固定回線の契約なしで利用可能。テザリングを駆使すればPCやタブレットもネット接続できるため使わない手がないわけだ。
NTTドコモやソフトバンクも脅威
あまりにも強力なトッピングであるため、NTTドコモやソフトバンク利用者にとっても脅威になるかもしれない。
データ無制限の料金はNTTドコモ 7,315円、ソフトバンク 7,425円(5月7日時点)で、電波状況の安定した無制限プランという点ではpovo2.0に軍配が上がる。
(5Gエリアが広いこともpovo2.0の強み)
もちろんキャリアショップでのサポートが一切ないことを考慮しなければならないが、正規料金の半額以下となれば納得の水準ではないだろうか。
なお楽天モバイル「最強」プランに関しては、楽天市場のポイント還元率が4倍になったり、パリーグやNBA全試合が観られるといったメリットがあるため単純比較はできない。
課題は常設トッピングになるかどうか
というわけで、新しいトッピングは純au回線品質を半額以下で受けられるメリットがあり、既存大手3社の脅威になるかもしれない。
ただし現時点ではデメリットがあるのも事実。一つは3ヶ月分、まとめて購入しなければならないこと。使う月と使わない月の差が激しい人には向いていない。
(他社から乗り換えで1万円分のau PAY残高がもらえる)
また1週間毎にトッピング・コードを適用する必要があるため、ワンタップで終わる作業であるにせよ少し面倒である印象を受けてしまう。
そして何より、このトッピングがいわゆる正規メンバーとして永続するか定かではないことである。せっかく正規プランから乗り換えても、期間限定で終わってしまう可能性も否めない。
それでも「トッピングが終了したらまた乗り換え先を考えよう」という人には絶対お得なので、スマホ料金を引き下げたい方はぜひ参照してみよう。
リンク:povo2.0