世界のスマートフォン出荷台数に関して、ガートナー社が調査結果を発表した。
調査によると 2019 年 第二四半期(4 ~ 6 月)における世界の出荷台数は 3 億 6,800 万台にのぼり、前年同期と比べて 1.7 % 減少。
ただしよく見てみると、トップのサムスンと中国メーカーに追われるアップルの構図が明らかになってくる。
トップ独走のサムスン
世界の出荷台数が落ち込むなか、トップを保ち続けているのがサムスンだ。
売上全体の 20.4 % を占めており、10.5 % のアップルに倍の差をつけた。
人気の理由としてミドルクラス・スマートフォンの A シリーズが大ヒット。
Galaxy が好きな筆者ですら把握しきれない A シリーズは 20 ~ 90 まで多岐にわたり、国や地域により微妙にスペックの違うモデルが投入された。
日本では A30 が au と UQ モバイルから発売されており、ファーウェイや OPPO と並んで白ロム市場を盛り上げる。
スマートフォンが成熟したこの時代、いかに低価格で優れたモデルを展開できるかが成功の秘訣かがわかるだろう。
急減速するアップル
対照的なのが iPhone 失速中のアップルだ。今年の販売台数は 385 万台で、前年同期の 447 万台から出荷台数を大きくおとした。
日本で SONY が大苦戦しているのと同じで、アップルにはローエンド・ミドルエンド級の iPhone がなく基本的にハイエンドだけなのだ。
ブランド戦略と言えばそれまでだが、アップルが 2 位を維持するには低価格モデルのトレンドは避けて通れない道となるだろう。
じっさい中国市場むけ iPhone 開発中の噂は流れている。
最後に
ちなみに米中貿易摩擦に振り回されたファーウェイは、こんな状況下でもアップルより 5 % 高い出荷台数を誇る。
ただし同じく中国出身の Xiaomi が僅差に迫っており、いつファーウェイと逆転してもおかしくない。
(中国深センの OPPO ショールーム。ブランドは世界で確立されつつある)
また 5 位には OPPO が安定のポジションをキープしており、トップ 3 の座を虎視眈々と狙っている。
こうしてみるとサムスンの成長が著しい一方で、アップルとファーウェイはいつ抜かれても不思議ではないだろう。
それはまるで日本国内シェア 2 位だったソニーが、SHARP、FUJITSU、KYOCERA に次々と抜かれて転げ落ちた時のように、一瞬で起こるかもしれない。
サービス重視に走るアップルの、次なるハードウェア戦略は次の iPhone 発表会で見えてくるだろうか。
出典:Gartner: Global smartphone shipments saw another decline in Q2 2019
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