楽天モバイルは 4 月 8 日に開始される本格サービスに向け MVNO 回線利用者の移行受付を開始した。
1 年間無料であることからお試しやサブ回線で持つことは無料サポータープログラムに参加した筆者としてもお勧めだ。
しかしながら現在ドコモ・au 回線の楽天モバイル MVNO をメイン利用している人が移行するとなれば少し話は違ってくる。
(移行手続きはメンバーズステーションにログイン後、1 分以内に手続きが完了する)
対応端末がかぎりなく少ないこと、そしてネットワーク事情が全く違ってくることを改めて知っておこう。
対応端末は限りなく少ない
まず 1 つ目に注意したいのは「動作しないスマートフォンが多い」事実である。
楽天モバイルが動作保証(販売)している端末以外では音声通話・SMS が動作しなかったり、そもそも圏外になってしまうことがある。
OPPO Reno A がいい例で、楽天モバイル版でないモデルだと通話ができないことがあった。(2019 年 10 月時点)
また Galaxy Fold も国内版は SIM が弾かれる一方、海外版では何の問題もなく利用できるなど利用可否の法則性が掴みにくい。
一番悲しいのは、楽天モバイル MVNO で動いている端末が、MNO 回線に移行したとたんに使えなくなってしまうことだろう。
いくら 1 年目無料といっても、こうした事態は避けたいもの。メインで利用する場合は楽天モバイルの動作確認端末一覧を必ずチェックしよう。
圏外になる確率が圧倒的に高くなる
もう一つの注意点が既存 3 キャリアよりもネットワークにおいて大きく劣る点である。
楽天モバイルが 4 月から始めるネットワークは Band 3 (1800 MHz ) B18 (800 MHz)の 2 波のみで、ドコモ・au MVNO よりも圧倒的に少ない。
参考までにドコモと au のネットワーク構成を見てみよう。
NTT ドコモの場合
4G : Band 1 (2100)3 (1800)19(800) 21(1500)28(700) 42(3500)
3G : Band 1(2100) 6 (800)
(カッコ内は MHz を省略)
au の場合
LTE Band 1(2100) 11(1500)18(800)28(700)41(2500) 42 (3500)
両社とも 2100 MHz と 800 MHz で基本エリアをカバーし、時には複数の LTE 周波数を束ねて高速化させるキャリア・アグリゲーション技術にも長けている。
さらにドコモに関しては 4G に加えて 3G が利用できるため、本当に圏外になりにくい。
では改めて楽天モバイルを見てみよう。
Band 3 (1800)Band 18 (800)
Band 18 は au から借りてくるため、自社回線はたった 1 本である。
3 G 回線に関しては一切保持していないので「エリアカバー率」において、どうしても他社より大きく劣るのだ。
最後に
というわけで「無料だから試しに申し込む」とか「Dual SIM の 2 枚目に使う」など補助的な使い方であれば申し込まない理由はない。
しかしメイン回線で楽天モバイル 1 本で使うとなれば機種が限られること、au ネットワークは 1 本しか借りてない事を理解する必要がある。
それでもメインで利用したい人は申し込んで構わないのだが、無料サポータープログラムでは後悔した人が続出していた。
もし楽天モバイル MVNO からの移行を検討している人は、ぜひ一度この辺りを理解されたい。
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