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スマホ返却と残債免除に「待った」。端末購入サポートプログラムにみる総務省の新たな規制の動き

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スマートフォンを 48 回払いにして2年後に返却する残債免除プログラムにメスが入りそうだ。

総務省は回線契約を伴なう場合、免除してもよい残債金額を「上限2 万円」にする旨を報告書「電気通信事業法第27条の3の規律に係る覆面調査の結果について」に記載した。

(auではかえとくプログラムと呼称される)

2万円という金額は「改正電気通信事業法」で定められており 2019 年10 月から徹底した遵守が求められてきた。

報告書では具体的にどんな事が指摘されているのだろうか。



残債免除が「端末割引の一部」とみなされる

総務省の報告では以下のケースが例として挙げられている。

ザックリ解説すると A さんという人がドコモ、au、ソフトバンクのいずれかに MNP または 5G に契約変更して iPhone12 64 GB を購入したシュミレーションといえる。

A さんは乗り換え特典として 20,000 円の端末割引を受ける。iPhone12 の価格は 3 社で異なるのだが仮に 10 万円とした場合、一括 8 万円で買えるわけだ。

(ソフトバンクより引用。端末購入サポートプログラムのイメージ)

ただ今回は端末購入サポートプログラムを利用して 48 分割し 2 年間ガッツリ使うことに決めた。契約期間中に合計 4 万円を支払った後 iPhone12を返却することで残り 2年間の残債4万円が免除される仕組みである。

今回、総務省が目をつけたのがこの部分だ。2 年後の残債4万円から iPhone12の下取価格を引いた金額は「2万円を上限とする端末割引の一部である」という。

(総務省の指摘することを図にした様子。下手で申し訳ない)

つまり A さんは MNP または 5G 乗り換え特典で既に2 万円割引を受けているから、残債免除割引を含めたら法律の上限2万円を越えるため法的に問題と指摘されたのだ。

先程の画像をもう一度みてみよう。

iPhone12 の2年後の価格はまだ算出できないことから iPhone XR の下取り価格をもとに算出されているが3社ともMNP(5G乗り換え)特典と残債免除割引をあわせると上限2万円を大きく越えている。

ということは回線契約(新規・機種変更・MNP)を伴う場合、こうした残債免除の買い方が再び見直されることになりそうだ。

とくに人気の iPhone は多くのモデルが10 万円を越えるのは周知の事実。同プログラムが制限されるとキャリアショップの出荷台数が減少することになりかねない。



大手 3 者は楽天市場を真似するのか

ただじつはこの話には続きがあってここからが面白い。上述したケースはあくまで回線と端末をセット購入する場合(新規・機種変更・MNP)の制限であり端末単体購入であれば残債免除はまったく問題ないと記されている

つまり A さんは回線を乗り換えずに購入サポートプログラムだけを利用すれば法的に問題ないわけだ。

このように総務省は「通信と端末の分離政策」を徹底させることに躍起になっていて、キャリアショップでの端末単体販売を徹底化するものと思われる。

(端末販売拒否が多発した人気機種。ソフトバンク Redmi Note 9T)

しかし本当に徹底できるのだろうか。もしそうなれば実店舗だけでなくドコモ・au・ソフトバンクの各オンラインショップでは簡単に白ロムが注文できる状態となるはずだ。

(楽天モバイルだけは誰でも気軽に楽天市場から購入できる理想を実現している)

MVNO ユーザーが気軽にキャリア端末を買えるようになれば海外の人気スマホを独占販売して他社ユーザーを呼び込むメリットは大きく薄れないだろうか。

まだ何も確定したわけではないが 2021 年後半は本体単体販売に関する総務省の出方に大きく注目したい。

出典:回線契約ない客への端末販売拒否が横行 総務省の覆面調査で明らかに

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