ソフトバンクのAndroidスマートフォンに確かな変化が訪れている。
2021年2月のXiaomi Redmi Note 9T以降、10~20万円の高額スマートフォンばかり投入されているのだ。
AQUOS R6以外15万円越え。ソフトバンクの四皇😂
もはやセレブ向けラインアップと化していますww pic.twitter.com/eeJk9Z3ksp— Skyblue (@skyblue_1985jp) June 17, 2021
直近では motorola razr5G(198,000円)、AQUOS R6(138,000円)、Xperia1Ⅲ(推定15万円以上)、Leitz Phone1(18万円)と言った具合。また5G対応折り畳みPC ThinkPad X1 Fold(40万円)も発売している。
最初は「変わった物を販売するな」としか思わなかったが、ここまで続くと偶然には思えない。
あくまでも筆者の考察になるが、結論から言うとこの高額端末ラインアップはソフトバンク・グループ内でのブランド力強化を図ったものと言えないだろうか。
薄れるMNOの存在感
その大きな要因となったのは政府の料金引き下げの時流で急速に台頭したワイモバイルとLINEMOである。
まずワイモバイルは家族2人目以降は月額990円(光回線とセットならで申し込むと 1人目から990円)で持てる安さが話題となった。
(画像は2021年4月以前のもので税抜き価格になっている)
ヤフープレミアムが無料で使えたりPayPayとの親和性が高くピークタイムの低速化も起こらない。また60歳以上なら780円の差額で24時間話し放題を追加できる。
極めつけに店頭・電話サポート付き。自分で手続きする自信がない人はスタッフが無料で手伝ってくれるのが強すぎるわけだ。
もちろん調べながら自力で申し込める人は20GBのLINEMOが破格で用意されており、今後ソフトバンクから両ブランドに移行する人は少なからず増加するだろう。
(ブランド間移行は手数料や違約金が全くないこともソフトバンク離れを後押ししそうだ)
そうなると元祖ソフトバンクは「無制限プランが用意された割高なだけのブランド」と見られても不思議ではない。
離れる顧客はいても、入ってくる顧客がいなければ存在意義は薄れるばかりである。
高級ブランド路線で生き残りへ
そこで採用された戦略の1つが高級ラインアップと言えないだろうか。
今季で言えばXperia1Ⅲ、AQUOS R6といった超ハイエンド、さらにはLEITZ Phone1やバルミューダスマホ(今年登場予定)、Motorla Razr 5G等の珍しいスマホである。
あえて高額なスマホばかり扱うことで「ソフトバンクって近未来的なスマホ扱っているよね」というイメージが広がり、予算に余裕のある顧客をもてなすブランドに舵取りすれば、ワイモバイルやLINEMOとの棲み分けも明瞭になるわけだ。
じっさいLINEMOではiPhone12シリーズが投入されたものの、Androidは1万円台から5万円台が目立っていて、高額スマホは皆無に等しい。
むろんあくまでも考察の段階であり、本当にそう言えるのかは今後の端末ラインアップへの注目が欠かせない。下を見れば2万円、上を見れば20万円とスマホの価格差も尋常ではなくなってきた。
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