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日本のキャッシュレスは何が「時代遅れ」なのか。海外と比較してみた【調査】

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キャッシュレス後進国と言われた日本は、過去3年間でだいぶ進化した。

とくにQRコードではPayPayの勢いが凄まじく、ユーザー数が5000万人を突破。スマートフォンの普及率が90%を越えたいま、いよいよ諸外国に追いつきそうである。

しかし海外と比べれば已然として使いづらい。一体何がそうさせるのか。今回は実際にヨーロッパや東南アジアに訪問した筆者が感じたことを書いていく。

キャッシュレスの使い分けが不可欠

あくまで筆者の私見であるが、日本で不便なのは「使えるキャッシュレスが店によって異なる」こと。A店ではPayPayが使えるのにB店ではQRコードそのものが使えないといった現象だ。

(nanacoやwaonユーザーは別のキャッシュレスか現金?)

最近ではFelica、QRコード、クレカ全てに対応する店舗も増えてきたが、それでもQUICPayは不可とか、楽天ペイは使えないとか何かしら欠ける事がよく起きる。

だから普段はPayPayをメイン利用しながら、非対応の場所ではSuicaを出す等の使い分けをしている人も多いだろう。

ではPayPayが使えない場所でSuicaが残高不足だったらどうする?

これが2つ目の不便さで、1つのキャッシュレスをスムーズに使い回せないのが日本なのだ。

 

タイやイギリスは1規格で全部いける

では海外の様子をみてみよう。まず筆者の住むタイでは、政府が推奨するQRコード規格が全土に広がっている。

(画像はバンコクのDAISO)

タイ国内の各銀行が1つの規格に準拠し、各銀行アプリで利用できる。商売をする人はコレを店頭に掲げるだけでOKで、屋台ですらほぼすべて導入済みだ。

他にもQR規格はあるが、政府推奨QRは必ず利用できるのが日本と決定的に違うところ。

決済毎にポイントは付与されないかもしれない。しかし1つの規格がすべてを賄うスムーズさは、微々たるポイントをもらう以上に気持ちがいい。

電車やバスにも乗れるタッチ決済

いっぽう先日訪問したイギリスではクレカのタッチ決済が進んでいた。もはや決済端末にカードを挿す人はおらず、自販機、寄付、屋台など全てVISAタッチだ。

何なら電車やバスもこれで乗車可能。Apple Pay対応カードがiPhoneに入っていれば、ロック画面でも電車やバスに乗ることができた。

使いすぎが怖い人は、銀行のデビットカードでOK。しかもクレカは世界共通規格だから、到着したばかりの外国人観光客でも簡単なのだ。



日本はどうするべきか

このように、日本も1つのキャッシュレス規格をチャージ不要で使い回せるのが理想だ。

まず諸外国のようにVISAタッチが全国普及するのが望ましい。最近ではバスや電車での導入も増えており、待っていればいずれ確実に広がっていくだろう。

もう1つはQRコードの規格統一、さらには銀行チャージの簡易化である。PayPayはPayPay銀行、楽天ペイは楽天銀行、au PAYはauじぶん銀行と連携することで改善できるかもしれない。

すべての店舗がQRコードとタッチ決済を導入すれば、今までのようなストレスは大きく軽減されるはず。そしてFelica規格もしっかり対応すること。

せっかくキャッシュレスを使おうとしても、使えない場所が多かったりハードルが高ければ、いつまで経っても現金を使う習慣が拭えないだろう。

そして何より、まだ現金しか使えないお店が少なくないことに驚きをかくせない。

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