いよいよ冬本番を迎えるなか、今日の秋葉原は朝から買い物客で賑わっている。冬のボーナスも支給され、これからクリスマスや年末商戦が加速しそうだ。
例年であれば携帯電話売り場も賑わう頃だが、年末とは思えない空気が流れ始めている。画像は12月17日のヨドバシアキバで撮影した案件一覧。
(一括1円だったPixel 6aも返却プログラムに変更)
気になるのは休日にも関わらずiPhoneシリーズの一括1円が消滅していること。以前のように最新機種を破格で入手するのが難しくなってきた。
この書き入れ時に何が起きているのか。今回は1円スマホの今後と中古市場の推移について書いていく。
出荷台数減と割引是正の影響か
キャリアがキャンペーンを渋る理由は2つ考えられる。ひとつは携帯電話出荷数を各キャリアが絞っていること。
IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社によると、2022年7~9月の携帯電話出荷台数は前年同期で12.1%減。
同社によると例年は具材不足を懸念して在庫を積んでいたが、今年は仕入れ量を調整しているという。つまり「投げ売り」できる機種が少ない可能性が否めない。
(今年の投げ売りは3月のiPhone12 一括10円がピーク)
もう1つ考えられるのが「割引是正」である。新品のスマホが中古より安いのは不自然として、大手4キャリアは割引を見直しすることで合意。
今後は中古価格を参考にして割引金額を決める方針を示しており、12月のキャンペーン控えはその前兆なのかもしれない。
(もともと安価なモデルは今後も1円継続か)
一括1円がゼロになることはないだろう。ただし今後は2~3万円台の低価格Androidが主役となりそうだ。
一括1円終了で中古価格は高騰
しかし一括1円が終了すると中古価格は高騰していく。例えば「iPhone SE 第3世代」をみてみよう。同モデルは2022年3月から長期間一括1円でばら撒かれ、白ロム価格は39,800円まで下落。
(中古価格といっても未使用品である)
しかし一括1円が相次いで終了した結果、需要が供給を一気に上回り相場は4万円台後半に向かって上昇しているのだ。
仮にこの価格を「中古市場」として値段設定した場合、キャリアショップの販売価格は5万円前後になるかもしれない。
回線契約とセット販売すれば一括3万円前後、つまり今より相当高くなる可能性もあるだろう。中古市場の特価品はキャリアの投げ売りあってこそ。
転売ヤーは撲滅するかもしれないが、来年のスマホ価格は間違いなく上昇しそうである。
出典:IDC
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