グーグル社の「Pixel 7a」が大きな盛りあがりを見せている。
スマートフォン価格が高騰する中、ハイエンド同然のスペックが6万2,800円(直販モデル)。
大手3社が取り扱うこともあって、日本市場での本格的な普及に向けて準備が整った格好だ。こうした中、苦しい展開が予想されるのが同価格帯のライバル製品。
とりわけ7月11日に発表された「Xperia 10 V」は苦戦を強いられるかもしれない。
チップセットが雲泥の差
というのも処理性能を決定づけるチップセットが「Pixel 7a」に完全敗北しているのだ。
「Xperia 10 V」が採用する「Snapdragon 695」は前作から据え置きで、重い3D処理やゲームには向いていない。
いっぽう「Pixel 7a」が搭載する「Tensor G2」は「Pixel 7/7Pro」や「Pixel Fold」にも採用されており、ゲームから動画編集まであらゆる高速処理を可能にする。
主要メーカーのハイエンド端末が軒並み19万円を越える中、Pixel 7aは高スペックを求める人の格好の受け皿なのだ。
もちろん「Xperia 10 V」もカメラ性能、スピーカー音圧、ディスプレイ輝度といったエンターテイメント重視のアップデートが施されてはいるが、基本性能は「Xperia 10 IV」と変わっていない。
これだけの盛り上がりをみせるPixelに対して訴求力が不足している。
主要メーカーの戦略はどうなる?
こうした動向を察知したのか、異例の行動を見せているのがSHARP。今期はミドル価格帯のAQUOS Senseをリリースせず、代わりにハイエンド2機種を投入した。
まるでミドル価格帯での「Pixel 7a」とのバッティングを避けているようだ。
サムスンはミドル価格帯の「Galaxy A54」を投入しているが、不発に終わっても大人気の「Galaxy S23」と「Galaxy S23 Ultra」を同じく2機種揃えている。
ソニーだけはラインアップにおけるリスク回避ができておらず「Xperia 10 V」が不発なら「Xperia 1 V」頼みとなり、かなり厳しい戦いを強いられそうだ。
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