ソフトバンク AQUOS Zero2 特価案件、購入を断られる現象を解説

大手 3 キャリアのショップで「回線契約なしで本体だけください」と言ったことがある人はいるだろうか。

昨年まではほぼ 100 % 断られていただろう。それもそのはずで、キャリアでは新規・MNP・機種変更など回線契約をするか、すでに回線を保持していることが購入の前提になっているからだ。

しかし 2019 年 10 月に改正された電気通信事業法により、契約のない本体単体での購入も可能となった。筆者も OPPO Reno3 5G などすでに契約なしでの購入には慣れてきたところだ。

ただし総務省の監視体制がとても甘いためか、契約のない販売を拒否するショップが普通に存在していて、それがいよいよ問題視され始めている。



きっかけはソフトバンク端末

ことの発端はソフトバンクが AQUOS Zero2 906SH を 95,040 円から 21,984 円に大幅値さげしたこと。現行のハイエンド端末がここまで下がれば、当然ながら購入希望者が殺到し最寄りソフトバンクショップへ足を運ぶ。

ところが在庫があるのに購入を拒否される人が続出した。ショップとしては本体だけ販売しても本部から報奨金をもらえないため、回線契約を検討している人に回したいのが本音のようだ。

言い方は悪いが「お金にならない顧客は追い返す」パターンの一つで、SIM の種別変更にしても端末の修理にしても、理由をつけて追い返す手段のひとつ。キャリアショップにはよくあることだ。

ではなぜ今回に限って、こんなに大事になっているのだろうか。

 

軽んじられている単体販売

今回の問題点のひとつは、法律で義務化されたことへの対応が店舗によってバラバラであること。だから断られた顧客も法律をたてに総務省へ通報するなど、今まであまり見なかった緊張感が漂っている。

こうしたことが起きたのは総務省のチェック体制も甘かったと推測される。キャッシュバックや値引は覆面調査員をつかってチェックするのに、単体販売はそれだけのことを行っているように思えない。

結果として法令遵守して普通に本体だけ買える店舗、嘘をついて顧客を追い返す店舗、妥協案として手数料を提示し、本体価格に上乗せして販売する店舗が出てきているのだ。

 

複雑なショップ事情

もう一つの問題は厳しすぎる店舗評価だ。東洋経済によるとソフトバンクショップは毎月 S、A、B、C、D の成績がつけられるという。

成績がいい店舗は機種変更の手続きで 3,300 円もらえる一方、悪い店舗がおなじ手続きをしても 1 円ももらえない。

また販売する機種によっても点数が大きく変わり、店舗評価が悪くなると強制的に契約解除となって閉店を余儀なくされるという。

くわしくは記事を参照して頂きたいが、とにかくショップは過酷な環境下で生き延びているのが伝わってくるし、単体販売などしている場合ではない店舗があるのも記事の内容から伝わってきた。

ドコモや au でも単体販売の対応がショップによって異なるのは、こうした評価体制が少なからず影響しているのではないだろうか。



どうすればいいのか??

短期的な視点で捉えるならば話は簡単で、まずは総務省が単体販売に関するチェック体制を強化すべきなのだろう。

さらに各キャリア本部は単体販売をした場合にもショップに奨励金を出せばいい。

ただし長期的な視点でみたらどうだろう。事務手数料も SIM ロック解除料金も発生しない単体販売が普及したら、もはやショップは回線契約する場所と化してしまう。

だがスマートフォン市場はすでに飽和状態で、人口は年間 50 万人のペース、1 日約 1400 人減少するこの日本において、契約を取り続けるビジネスはもう頭打ちのはずだ。

以前、iモードを開発した夏野剛氏は、母親にベタ付けされた不要なオプションに憤慨していた。

こうした本人の意思にそぐわないやり方も、ショップが生存をかけて必死になっている現れの一つだろう。

以前は「高いお金を払っているからサポートしてくれるのがキャリア。MVNO より高いけど安心できるから使う」と価値を見いだされてきた。

しかし、いま本当に同じことが言えるだろうか。来店予約がないと気軽に店内に入れず、要件によってはとてつもなく長い。諦めてサポートに電話すると今度は待ち時間がながい。

今回の単体販売拒否は、総務省の監視が甘いことが浮き彫りになったと同時に、これからのキャリアショップの存在意義を改めて考えさせられる一件でもある。

出典:ソフトバンク「携帯ショップ法廷闘争」の激震

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