3 年も赤字がつづき「もうダメだ」と言われたソニーのスマートフォン部門がついに黒字化した。
物心ついたころから SONY 製品を愛した筆者としては、どこか自分のことのように嬉しく安心していた。
しかし決算をみると束の間の喜びであったと言わざるを得なかった。
コストカットしただけの黒字・・・
Xperia は今年いくつかの国から撤退しており、膨大なコストカットがなされた。
(今後は日本・台湾そして欧州に注力されることになった)
家賃の高いオフィスを引き払ったり、年収の高い社員をリストラするなど徹底した経費削減が功を奏したのだろう。
運営コストが減ったおかげの黒字であり、Xperia がヒットした結果ではない点を理解しておくことが重要だ。
今期黒字になったのは、今期コスト削減を徹底したからにほかならない。
むしろ Xperia の売上は減っている
黒字どころか売上に関しては前年同期よりも 15 % 落ち込んでいる。
Xperia1 発売後もスマートフォンの出荷台数は減少しているため、真の黒字化には全く至っていないのだ。
ファンからみても努力不足なのは明らかで、海外では展開している中価格の Xperia 10 や 10 Plus などをいまだに日本国内では販売しようとしない。
もっとも SONY が愛されるホーム日本でそれをしないのはなぜなのだろう。
仮に「安売りをしたくない」というプライドが捨てられないだけの話であれば、Xperia 事業部に未来はないだろう。
SHARP の復活劇にまなべ
おなじくスマートフォンで行き詰まった SHARP はいま国内シェア 2 位でアップルに次ぐ勢いにある。
キャリア・SIM フリー市場で 2 ~ 3 万円台の AQUOS Sense をとにかく販売した。
「やっぱり SHARP いいよね」とファンが増えつづけ SONY を抜いたのだ。
(国内 2 位だった SONY は FUJITSU にも抜かれ国内 4 位に転落した)
いまでは米国市場にふたたび参入する勢いをみせている。
SONY に必要なのは端末云々よりも、こうした勝てる戦略だと言えるだろう。
黒字になっとはいえ全く余談をゆるさない。
ここからが勝負であって、端末完成度いがいでの本気度が問われるだろう。
出典:ソニーのスマホ事業が黒字化、オペ費削減が貢献──Q1決算
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