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業界を振り回す SIM フリー iPhone 量販店発売、焦っているのは誰だ!?

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昨日、突如としてビックカメラおよびヨドバシカメラの一部店舗で SIM フリー iPhone が単体発売されると報道された。

消費者にとってはこの上ない喜びであり、本来の SIM フリーのあり方といえる。しかしこの出来事には、かならず焦っている人たちがいる。



焦るアップル・・・

まず誰より焦っているのはアップル自身だろう。実売価格 5 万円以下のような廉価モデルがなく、2018 年モデルから販売不振に陥っているのだ。

(過去に行われた iPhone 下取り企画。ここまでアップルが躍起になるのは珍しかった)

そこに持ってきてドル箱の日本市場で割引制限がはじまった。もはやなりふり構わず販路を拡大するしかなくなったのだろう。

量販店で販売すれば 10% の消費税が免除される外国人観光客、とくに「自分の国では iPhone 自体が売ってない」という人たちに需要があるはずだ。

また「キャリアで機種変更すると新料金プランが適用されるから嫌だ」という日本人にも効果はあるだろう。

 

焦るキャリアショップ

次に焦っているのは全国の大手 3 キャリアの代理店だろう。高額な iPhone に対して割引額は 2 万円までしか許されなくなった。

(9 月まで実施されていた駆け込みの割引)

ただでさえ売りにくい状況なのに量販店で SIM フリーが販売されてしまったら、ショップで機種変更する人が減るかもしれない。

au 直営店での話でも触れたとおり、特にドコモと au は直営店やオンライン・ショップのサービス改善に力を入れていて、販売代理店の存在感が薄くなりつつある。

(注文したその日に本体が届くサービスを実験しているドコモオンラインショップ)

ショップ来店者の対応を有料化する議論が出ているが、導入しなければ立ち行かなくなる店舗は出てくるだろう。

 

焦る白ロムショップ

焦っているのは秋葉原の白ロム店も同じだろう。今まで彼らは一括 1 円でバラ撒かれた iPhone を買い取って、未使用品として白ロム販売を続けてきた。

しかし 10 月 1 日の法改正以降、すっかり未使用品が減って「中古屋さん」というイメージが高まっている。未使用品を転売する人が激減しているのだろう。

(中古でも 2018 年モデル iPhone は 10 万円を軽く越えたりする)

中古よりも「未使用」を求める人は意外といるもので、ものが集まらなければ利益も減ってしまう。

そんなダメージを受けているところに量販店が新品 SIM フリーの販売を始めたら、白ロム屋から顧客が流れても不思議ではあるまい。



笑うのは通信事業者か・・・

これだけ焦りを感じる企業があるなかで、笑うのは誰かといえば「通信事業者」ではないだろうか。

iPhone の販路が拡大されても自分たちの回線を使ってもらうことに変わりはない。

しかもキャリアは「スマートパス」なり「d カード」なり独自の収益源を持っている点でも強い。

MVNO においても 3 万円台の良質な Android スマートフォンを 1 万円台でセット販売している分には安定した収益を上げられるだろう。

そうなると苦しくなるのは本体だけ売っている側だ。在庫リスクの不安を抱えながら苦しい冬がやってくるかもしれない。

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