来年10月から始まる消費税10%のうち、2%をポイントで消費者に還元するとして、政府がキャッシュレス社会の普及を求めている。キャッシュレスと言えどクレジットカードやFelicaなど色々あるが、昨今盛り上がっているのが中国で圧倒的に普及しているQRコードによる決済だ。
日本では既に楽天Pay、LINE Pay、d払い、などが乱立しており、拍車をかけたようにSoftBankグループのPayPayが発表された。乱立する規格で優位に立とうと、総額100億円キャッシュバックするというから驚く。
しかし、実際に使おうとしてみたが最初から大きな課題に直面する。結論から言えば初心者には難しすぎるのだ。
①ヤフーマネーを知っている事が前提!?
ヤフーのアカウントさえあれば、面倒な作業なく新規登録できる。キャンペーン中につき、さっそく500円分が還元された。ここから現金をチャージするクレジットカードや銀行口座を登録するのだが、いきなりヤフーマネーという言葉に直面。
ヤフーカードを持っていない場合、ヤフーマネーへの登録が必要となる。普段からヤフオク、ヤフーショッピングを利用する人には馴染み深いかもしれないが、初心者からしたら「え、何これ?」「よくわからない、本当に登録しなきゃダメ?」となってもおかしくない。
仕方なく完了させたが、ここからようやく銀行口座が登録できるというのだ。ヤフーを普段から利用している筆者には難なくこなせたが、機械が苦手という人はどうすればいいのだろうか。
②シニア層はどうすればいいの?
そうした問題を直撃するのが、ガラケー・ガラホユーザーだ。スマホがないから、そもそもPayPayをダウンロードすることができず、結局は「現金じゃダメなの?」となりかねない。
逆に、ガラケーやガラホに搭載された既存のお財布ケータイでの対応には慣れている人の方が多いのではないだろうか。
最後に
100億円キャッシュバックさせるということで大きな話題を集めたが、頓挫するような気がしてならない。最初はポイント欲しさに大きく盛り上がるのだが、普及しないままキャンペーンが終わるという、LINE PAYのようにはなってほしくない。
規格乱立と、ガラケー主義な人やシニア層はどうすればいいのか。どう考えても100億円で解決できるような問題ではない。