毎週のように発表、発売される国内向けの低価格スマートフォン。SIMフリーなので消費者が好きな回線と組み合わせることができる。
ついにSIMフリーの世界が実現した。auは通信規格が合わず使えないにしても、SoftBank Android SIMも使えないのをご存知だろうか。
今回は「SIMフリーとキャリアサービス」という切り口から「SoftBank Androidスマホとの契約を避けた方がいい理由」を述べていきたい。
①自社製品でしか使えないAndroid SIMカード
前述のとおりauは通信規格上SIMフリーに中々参加できないのだが、Softbankは世界で使われる周波数を多く保持している。海外機種の技適さえ通れば最も活躍できるSIMとも言えるだろう。
にも関わらず、Softbankで契約したSIMはSoftbankのAndroidスマホ同士でしか互換性がなく、SIMフリースマホに入れても電話しかできない。
ここで困るのがスマホが壊れてしまった時。SoftBankショップで何万円も払い強制的に機種変更、もしくは高い修理費を払うという選択を迫られる。
仮に中古で同社スマホが手に入ったとしても、そのSIMと機種に互換性があるとは限らない。Softbankは自社内で何種類ものSIMを発行し、機種別に分けられているのだ。
例えばXperia Z3、Z4、Z5までは同じSIMだったのにX Performanceから別のSIMカードに変わる。
では、ドコモは!?
これがドコモであれば4Gスマホが壊れたとしても、例えば昔使ってたガラケーや3Gスマホがあれば互換性があるので凌ぐことができるし、
量販店などで1万円を切るような格安スマホがあればとりあえず繋として使うことができる。SIMの汎用性と下位互換に関してSoftbankとは天と地ほど差があるのだ。
だからこそ、横並び料金なら筆者はドコモをお勧めしたい。
② iPhone SIMは神なわけではない・・・
ところで、SoftBankにはiPhone5(以降)の黒SIMという特殊なSIMが存在する。前述のAndroidとは異なり、SIMフリースマホとの互換性があるという点で重宝されている。
だが、決して優れているものではない。この使い方はSoftbankが公式にAPNを公開しているわけではなく、詳しい方々が情報を共有しあって「パケ死しない」ということを信じているというのが現状だ。
今のところは快適に使えているが、今後いつSoftBankが対策を打ってくるかもしれないし、それこそ「電話しかできないSIM」に成り下がることだってあり得る。
③Nexus6Pは絶対に買ってはならない
①、②に関係してくる話だが、今Softbankで販売されているNexus6Pというハイエンド機種をご存知だろうか。実はこの機種のSIMはNexus6Pでしか動かない。同じSoftBank機種との使い回しがきかない(らしい)。
となれば壊れたらどうするのだろう。機種代金が凄まじく高いのだが、もう一回払うのか、中古屋から調達してくるのか。
中古だって6万円はゆうに超えるし、買い物に失敗して他の機種に買えたくとも買えられない。完全にあり得ない仕様になっている。
まとめ
端末と回線を自由に選べる世界、それがSIMフリー。長年ケータイオタクたちが抱いてきた夢が実現したといっても過言ではない。
ただしそれは「ドコモ系の格安SIMと好きな端末」の組み合わせが現状であり、そこにauやSoftBankというキャリアは存在しない。
であれば、「3社横並び」と言われる時代にSoftBank Androidを選ぶメリットはない。VoLTEが普及したものの未だに3Gが活躍する場面は多く、ドコモのFOMA+エリアには絶対かなわない。
どうしてもSoftbankの電波にこだわりがある場合はSIMの汎用性があるワイモバイルを利用するという手段があるが、企業と思えない程、内部で情報が錯綜したりサポートがないに等しいのであまりお勧めはできない。
ホワイトプランとiPhoneで一世を風靡したSoftBankだが、そろそろ消費者が賢くなる時が来たように思う。