全国でもっとも自販機を設置しているコカ・コーラ社が、NFC 決済を導入すると発表した。
NFC 決済とはクレジットカードやスマートフォンを端末にかざすと会計できる仕組みで言ってみれば Suica のような物だ。
(画像は韓国のスターバックス。波のマークにカードをかざす)
東京五輪に向けて普及しそうな雰囲気は感じていたが、もしかすると思ったよりすぐ普及するかもしれない。
割賦販売法改正とインバウンド
じつはこの NFC 決済、3 月頃から対応するお店が急に増えてきた。
Twitter にはよく報告するのだが、ドトールコーヒー、サンマルクカフェ、AEON、自営業の小売店などで見かけるようになった。
エクセルシオールカフェで VISAタッチなう(*´艸`*)
店員さん、初めてらしく操作に戸惑うも「こっちの方が便利ですね!」と言ってましたww pic.twitter.com/oKLR4S9dZF
— Skyblue (@skyblue_1985jp) February 29, 2020
このほか、小規模の小売店、飲食店、美容室などでも使えるお店が散見される。
(小規模店舗はiPad と連動させる端末が多い。画像は USEN の Uペイ)
ではなぜ今になって増えたのか、調べていくとまずクレジットカードの不正利用防止を目的とした改正割賦販売法という法律にたどりつく。
同法律ではクレジットカード加盟店にたいし IC チップ対応を義務付けており、その期限が2020 年 3 月だったのだ。
街のお店のレジ周りが変化しつつあるのは、こうした背景があるようだ。しかも 2020 年といえば東京五輪であり、今まで以上に外国人観光客が増えることを見込んで NFC 決済にも対応させた企業が少なくない。
不正利用防止とインバウンド対策が重なって NFC 普及の素地がいつの間にか整っていたようだ。(五輪は延期となったわけだが・・・)
VISA が本気を出している
普及しそうなもう一つの理由はカード会社の VISA が何より本気を出していることだ。
同社は 2019 年頃から NFC 決済対応カードの発行を急いでおり、最近 VISA カードを作成した人は波のようなマークが付いているはず。
(Master や JCB, AMEX などにも搭載されつつある)
もちろん VISA と名が付くものならデビットカードも対象で、使いすぎを防ぎたい人の利用ももちろん想定されている。
また昨年には NFC 搭載の Android スマートフォンにも対応し、Felica ではない海外と同じGoogle Pay としての機能まで追加された。
(Felica 非搭載でも NFC さえあれば海外スマホでも利用できた)
このように昨年から VISA が本腰を入れていることが、NFC 決済に弾みをつけると筆者は考えている。
最後に
クレジットカードといえば高額決済に使うイメージを持つ人もいるだろう。
実際お会計が 100 円程度なら現金で払った方が早いだけでなく不思議と「この金額でカード使うの申し訳なくない?」と思う気持ちは、なぜか共感されることが多い。
ただしコカ・コーラ社が NFC 決済に参加することで、そうした超少額決済へのカード利用も違和感が消えていくだろう。
もし街中で使えるお店があったら是非使ってみよう。いきなり登場した決済方法がもしかするとコード決済や Felica を凌ぐ勢いで普及するかもしれない。
出典:コカ・コーラのマルチマネー自販機、クレカのNFCタッチ決済に対応
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