かつて米国で大ヒットした折り畳みケータイ ”moto razr ” がフォルダブル・スマホとして蘇ったのをご存知だろうか。
クールな外観を持ちながらミドルスペックで約 16 万円。それでいてヒンジ部分の完成度がわるいと酷評された 1 台でもある。
じっさいどうなのか気になって入手したので思うところを正直にレビューしたい。
考え抜かれたデザイン設計
まずは簡単に外観をみていこう。
筐体は手のひらサイズで持ちやすく、灯りに照らされると透明感がでて美しい。
また 2.7 インチのサブディスプレイは開かずにメールを読んだり Wi-Fi やテザリングのオンオフなど操作ができる優れもの。
本体下部には指紋認証センサーがあって、開くときはもちろん閉じたままサブディスプレイを操作するときにも重要だ。
開くとストレートに繋がっている感じでスタイリッシュ。ちなみに後ろに見えるのは本体が入っていたボックス(豪華)だ。
また横幅が広すぎないおかげでグリップ・ホールドが楽であり、ここは Galaxy Z Flip と比べて使いやすいと思われる。
(背面はプラスチックはまるでバッテリー交換可能かと思わせせるが開かない仕様)
文字入力はとても楽で、なんだか 2000 年代に iモードから mixi をチェックしていた頃を思い出す。
ガラケー時代に青春を過ごした人は、何かしら思い出がよみがえってくるだろう。
IME は高さや幅を調整しながら自分好みにカスタマイズすればいいし、何なら QWERTY にできるのがスマホならではのメリット。
さて、ここまでがザックリとした外観だ。取り回しやすいことだし、デザインだけ見れば万人受けするだろう。
ただし実はこの端末、超が付くほどの上級者向け(ギーク層向け)であることが入手してから発覚した。
上級者向けポイント1:日本語がない
何より驚いたのは日本語がないことである。2015 年位までは海外スマホに日本語がないことはよくあった。
しかし今や Xiaomi のグローバル ROM にすら日本語はあるし、なければダウンロードで追加できることが殆どだ。
ところが moto razr はダウンロード追加すらできず、まさか令和にもなって morelocale2 を使うことになったのは想定外。
PC 環境が必要になるのとコマンド入力で躓く人もいるので、この辺りから中級者向けと言えるだろう。
無事にアプリは日本語化されたものの、システムなど半分くらいは英語が残る。この辺りで嫌になる人が出てきても不思議ではない。
もし購入を検討している人がいたら日本語がないことはぜひ覚えておきたい。
上級者向けポイント2:eSIM とバンド
難しいポイントがもう一つ。
eSIM のみ対応であること。しかも日本では重要な LTE Band 1 が存在しない。
活用できるのは LTE Band 3、 3G Band 1/8 のみでありドコモ回線では東名阪以外 3G になるし、時に圏外になるだろう。
ひとまず楽天 UN-LIMIT eSIM を走らせているが、やはり地下鉄や au エリアでは圏外になる。
(楽天 LINK アプリによる通話もできる)
海外の eSIM でソフトバンク回線にローミングさせる回避が考えられるが、こういう状況でワクワクできるかが問われてくる。
最後に
というわけで moto razr 2019 は外観だけ見ると非常にかっこいいし、使い勝手も Galaxy Z Flip と比べて持ちやすく取り回しやすい。
何よりサブディスプレイのおかげで本体を開く回数が圧倒的にすくないし、それはメイン機種として使っていく場合のモチベーションに大きくかかわってくるだろう。
ただしこれを発売国以外、つまり日本で使おうとするとだいぶハードルが上がってくる端末でもあるのだ。
それでも使い込んだ結果を引き続きレビューしていく予定だ。
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