当ブログでは 2018 年、2019 年と香港版 Dual SIM iPhone を購入し検証してきた。
しかし今年は海外に行けないこと、 SIM 2 枚環境では 4G + 4G となり 5G を発見できないこと、何より Pro の価格が高騰しすぎて手が出せずにいた。
このたび、ようやく相場が少し落ち着いたところでまめこモバイル様からオファーを頂き購入することに。
(左から香港版、日本版、カナダ版。頭がどうかしている・・・)
3 年連続で nano SIM + nano SIM iPhone がやってきたわけだ。今回は想定される質問、および自身の興味ある検証結果を記録していく。
国内 5G は 3 キャリアで接続可能
まずはドコモ、au、ソフトバンクの 5G 契約 SIM をそれぞれ検証。各社 VoLTE 通話、SMS、4G データ通信を問題なく利用できた。
もちろん 5G も受信するが Dual SIM 運用では 4G + 4G に強制されるので、5G 電波調査時は 1 枚利用にしておこう。
【検証】香港版 iPhone12 Pro、左からドコモ、au、ソフトバンク5G接続を確認。
ドコモがB21非対応のせいか国内やカナダ版と比べて5G掴む確率が少し下がってる感じですかね(;・∀・) pic.twitter.com/DMNJNXlj76
— Skyblue (@skyblue_1985jp) November 7, 2020
他にはドコモ Xi 契約 SIM、Y!mobile (n101 SIM)、BIGLOBE モバイル(ドコモ、au 回線)にて VoLTE、SMS、4G データ通信、テザリングを確認。
iVideo や Fuji Wi-Fi など大容量 SIM はテザリング不可ながら 4G データ通信は可能だ。
購入前に知っておきたい 3 点
さて多くの人から寄せられる質問の検証結果を書いていこう。
1: Felica の利用可否
技適のあるカナダ版ふくめ、香港版の Felica 国内利用は可能である。
香港版に限らずiPhone8以降の海外版は日本のFeliCaに対応してます。Apple Payも問題なし。
ちなみに香港ではFeliCa規格のオクトパスが利用可能になったのでコロナ落ち着いて香港行ったら是非使ってみてください(*´ω`*) pic.twitter.com/bPapEMePuh
— Skyblue (@skyblue_1985jp) November 7, 2020
2017 年モデル(iPhone8/8Plus/X)以降、海外版には Felica が搭載され、日本国内で使えるようになった。ご丁寧に Pasmo まで用意されているから安心だ。
2. DSDV(DSDS) の仕様
次に大事なのが DSDV なのだが「電話中はもう一方の SIM が圏外になる」ことがわかった。
香港版iPhone12 Pro、電話受けながら別のSIMカードで通信することはできず。
電話かけると、もう一方のSIMカードは圏外になります。この辺りの挙動はiPhone11シリーズと代わらずです(´・ω・`) pic.twitter.com/TE2VqtXK7m
— Skyblue (@skyblue_1985jp) November 7, 2020
つまり通話専用 SIM で電話している間、データ通信 SIM の利用は不可。
通話しながらネットをしたい場合はデータ通信付きの SIM 1 枚を使うイメージで、この辺りは Android と仕様がだいぶ違っている。
3: 着信しないことがある
最後に知っておきたいのは 「着信の取りこぼし」があること。例えば BIGLOBE ドコモ・au 回線を入れて検証したところ、ドコモ側が着信しないことが何度かあった。
「おかけになった電話番号は現在、音声通話ができなくなっています」とのアナウンスが流れ、かける側としては「あれ?」となってしまう。
プロファイルの消去、再起動、初期化で直るのだが、とにかく電話でのコミュニケーションを重視している人には不向きな機種かもしれない。
5G + 4G のアップデートはくるのか!?
というわけで Dual SIM 利用をしながら「 5G の電波探索をしたい」という人には現時点で向いていない。
また相変わらず構成プロファイルが 1 つしか入らない事から MVNO SIM を 2 社に分けて使うことも難しい。これはアップルが悪いのではなく、日本キャリアが APN 設定欄を封鎖していることに起因している。
楽天モバイル UN-LIMIT V の APN が編集できるのは、同社がアップルと提携しておらず APN 編集に制限をかけていないからだ。本来なら各 SIM 毎に APN が自由に設定できるため構成プロファイルなど必要ない。
こう書いていると上級者向けに見えてくるが「技適」が確認できない以上、やはり自己責任になることを覚悟しておこう。
5G 探索目当ての人は 5G + 4G スタンバイのアップデートが降臨すれば購入意欲が湧くかもしれない。
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