KDDIは5G対応 WiMAX2+ルーター「Speed Wi-Fi HOME 5G L11 ZTR01」を発売した。
会社や学校でテレワークやオンライン授業が導入されるも「インターネットの工事が間に合わない」とか「新型コロナウイルスの感染が怖くて業者さんを家に入れたくない」といった需要に答えられそうだ。
ただし本当にお得なのだろうか。今回は筆者の視点からメリット、デメリットを忖度なしに解説する。
メリット:WiMAX2+と桁違いの受信感度
まず大きなメリットとして「抜群の受信感度」が挙げられる。従来のWiMAX2+は屋内に弱い2500MHz帯を利用していて、窓際でなければ受信できないパターンが散見された。
ところが今回から4G 2100MHz帯、1800MHz帯に加え800MHz帯の利用が無料となり家の中でも場所を問わず超高速通信が繋がるようになった。とくに800MHz帯は地下でも繋がるから色んな家庭に対応するだろう。
5Gを見据えたWi-Fi6規格にも対応するから、自宅が5GエリアでiPhone12等の最新機種を持っていれば光回線並の満足度が得られるかもしれない。
月額料金は5,170円(税込)で25ヶ月間は550円割引が適用される。4,620円で使い放題の環境が手に入るわけだ。工事不要でこの価格であれば悪くなさそうだ。
デメリット
ただしメリットを享受できる家庭はごく一部になりそうなのがデメリットだ。
5Gは2021年夏でもまだ普及しておらず一般家庭への普及はあと1~2年はかかるだろう。だとすれば契約しても実質4Gの状態が続き月額料金の恩恵を享受しきれない。
コンセントに挿すだけで使えるならカフェなどに持ち込んで使うことを想定する人もいるだろう。確かに今まではそうした使い方をする人もゼロではなかった。
(5G速度をノートPCに流し込んでいる場面)
しかし「Speed Wi-Fi HOME 5G L11 ZTR01」は契約した住所でしか利用できず出先のコンセントで使うことが許されていない。
オレ氏、スタバでドヤ顔でWIMAX2+のホーム型Wi-FiルーターL01とMacBook、( ・´ー・`)どやーーー!!
いやはや、ようやくアイコンらしい事をしたような気がΣ(´∀`;)Σ(´∀`;) pic.twitter.com/YTTCdXTfAq
— Skyblue (@skyblue_1985jp) March 25, 2017
(やる人は少ないと思うがこんな事も許されない)
そうなると家が5Gエリアになるまでは実質4Gサービスしか利用できず料金分の恩恵が受けられないのはデメリットと言わざるを得ないだろう。
3年間は身動きとりにくい
また通信料金とは別にルーター代金の存在を忘れてはならない。本体価格は39,600円(税込)で36分割なら「毎月割」が適用されて実質0円。
ただし途中で解約したくなった場合は当然ながら残債の支払い義務が生じるため、分割を前提にした契約は慎重になった方がいいだろう。
つまり3年間は他社サービスに移行しにくいのだ。加えて直近3日間15GB以上利用すると混雑時に1Mbpsまで制限されるなど固定回線とは少し違った性質もある。
そうした部分を総合的に判断すると持ち運び可能な「Galaxy 5G Wi-Fi Mobile」を選んだ方が移動先でも利用できる点で使い勝手は大きく違ってくるだろう。受信スピード自体は間違いない程に素晴らしく満足度はきわめて高い。
いくつかレビュー記事も残してあるので参照して頂ければ幸いだ。
出典:KDDIプレスリリース
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