5月11日、携帯大手3社は「Google Pixel 7a」の取り扱いを開始した。
待望のNTTドコモでも取り扱いが始まり、機種変更を検討している人もいるだろう。しかし少し待ってほしい。その買い方、本当に合理的だろうか。
少し強烈なタイトルを付けたが、iPhoneとPixelは余程の理由がない限り「機種変更」してはならない。今回は3つの視点から解説していきたい。
キャリア価格は総じて高い
iPhoneとPixelの機種変更をお勧めしない最大の理由は、キャリア版の端末価格が割高であること。今日発売の「Pixel 7a」はキャリアは次の通り。
NTTドコモ | 7万5,350円 |
KDDI | 63,890円 |
ソフトバンク | 79,920円 |
SIMフリー | 62,200円 |
Googleストアで購入すると62,200円。しかも次回の買い物で使える1万円分のストアクレジット付き。
一方でキャリア版はKDDIだけ頑張っているものの最大で17,720円も高いのである。
もう1つiPhoneの例をみておこう。以下は「iPhone14」の価格一覧。
128GB | 256GB | 512GB | |
NTTドコモ | 13万8,930円 | 16万1480円 | 20万1740円 |
au | 14万640円 | 16万1770円 | 20万1925円 |
ソフトバンク | 14万400円 | 16万1280円 | 20万1600円 |
楽天モバイル | 13万1,800円 | 14万8800円 | 18万1800円 |
Apple | 11万9,800円 | 13万4,800円 | 16万4800円 |
楽天モバイル以外はアップル正規価格より総じて2万円以上も高くなる。SIMフリー版は今やアップルストアだけでなくAmazonや家電量販店でも購入可能。
キャリア版が特別仕様である訳もないため、もはや機種変更する物ではなくなっているのだ。
3,850円の事務手数料が発生
機種変更をしてはいけない、もう1つの理由が「事務手数料」である。店頭で購入する場合、割高な本体価格に容赦なく上乗せされるのだ。
しかもこの春、大手3社は事務手数料値上げを発表。一律3,850円で横並びする格好となった。
機種変更で必要な手続きと言えば、今使っている機種のSIMカードを抜き出して入れ替えるだけ。
Wi-Fiに接続してApple IDやグーグルアカウントでログインすれば電話帳や写真など主要な情報はオンラインで移行できるようになっている。
盗難や紛失で今すぐ新しいスマホが必要という緊急時には払う価値があるかもしれない。しかし、そうでなければとても勿体ない価格である。
時間の無駄。勧誘がとてもしつこい
さて最後になるが、機種変更をお勧めしない理由3つめは「勧誘がしつこい」こと。どのキャリアも入店すると有無を言わさずアンケートを渡される。
光回線の有無、家族構成、タブレット保有状況、どんな動画を観たり、買い物におけるポイント利用状況等を聞き出し、隙あらば何かしら商品を勧めてくる。
(迂闊に分割を組むと大変なことになる商品も)
さらにタブレットを使って契約時の注意事項を何十分と聞かされる。スキップすることができず、全部聞かなければならない。
不正がないように義務付けられているらしいのだが、必要ない人には時間の無駄でしかないのだ。
キャリアショップで「白ロム」購入せよ
というわけでiPhoneとPixelを機種変更する時代は完全に終わりを告げている。
これからは送料無料で自宅まで届けてくれる直販を使ってみよう。キャリアでしか取り扱いのない商品は、機種変更ではなく白ロム購入をお勧めする。
「これください」という購入であるため、面倒な説明や手数料も一切ない。最初からSIMフリーなので他社SIMでも利用できるし、オンラインストアでも利用可能だ。
筆者は「情弱」という言葉が嫌いで避けているのだが、いまや機種変更は絵に書いたような情弱ビジネス。数万円高いお金を払う価値は本当にあるのか、いまいちど問うてみたい。
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