先日、複数のauユーザーから白ロム購入した「Galaxy Z Fold5」「Galaxy Z Flip5」で電波が立たない認識しないという相談を受けた。
(画像は海外版、筆者撮影)
SIMカードやSIMスロットが破損している訳ではなく、もともと使っていたau iPhoneではしっかり認識しているというのだ。
最初は検討がつかなかったのだが、調べていくうちに「IMEI制限」である可能性が浮上した。auで白ロム購入を検討している人の参考になればと思う。
SA SIMとNSA SIMに互換保証なし
結論から書くとau 5Gサービスには2種類のSIMカードが存在し、両者の互換性が保証されないことが原因だった。
一つは4Gと5Gを切り替えて接続する「ノンスタンドアロン(NSA)」方式で、iPhone12~14シリーズや2020~20022年の5G対応Androidが該当する。
もう1つは5G onlyに対応した「スタンドアロン(SA)」方式で、これは2022年以降の一部Android端末が該当している。
相談者のiPhoneにはNSA SIMカードが入っており、これをSA端末「Galaxy Z Fold5」「Galaxy Z Flip5」に挿入したところ動作しなかった訳だ。
解決方法はSIMカードの交換
解決方法はauショップ店頭またはau Online ShopでSA対応SIMカードに交換してもらうこと。いずれの場合も事務手数料3,850円が必要になる。
ショップでの機種変更であればスタッフがSA対応SIMカードに交換してくれるのだが、白ロムの場合は自分から申し出なければならない。
(画像はau Online Shop)
現在は多くのauスマホが「ノンスタンドアロン」方式だが、今後「スタンドアロン」方式が増えれば互換問題に直面する人が増えるだろう。
とりわけ「新しい機種が合わない。いったん前の機種に戻したい」という場合、またSIMカードを有料交換する必要が出てくるのは非常に不便である。
SIMカード交換は絶対に必要なのか
KDDIがSIMカードを使い分けるのは今回が初めてではない。2012年に4G LTE SIMカードが導入されると3年後の2015年にはVoLTE SIMを導入。
(画像は旧LTE SIMカード)
2017年にiPhone8を完全VoLTE化すると2020年に5G SIMが導入された。およそ3年周期で新しいSIMカード仕様を変更する傾向があるようだ。
この問題は「auで本体だけ欲しい」とか「量販店でSIMフリーが欲しい」という人を不安にさせ、SIMフリー売り場の現場スタッフまで混乱させることになる。
(KDDIが関与しない端末では対応状況がわからない)
そしてSIMカードの分類は本当に必要なのか甚だ疑問だ。実際サブブランドのUQモバイルは4G/5Gの区別がなくSIMカードが1種類しか存在してない。
同ブランドではSAが始まっておらず単純比較することはできないが、どの端末でも動作するのは厳密な区別が不要である証左ではないだろうか。
IMEI制限を巡っては10年以上に渡って導入してきたソフトバンクでさえ撤廃したばかり。自社の評判を落とす行為はそろそろ本気で辞めて頂きたい。
(週刊アスキーの引用・転載を禁止します)
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