つい先日、日本に帰国したら楽天モバイルのeSIMが利用できない不具合に陥った。
さっきまで(海外では)使えていたのに、時間が経っても全く電波が立たない。電源を入れ直したり、機内モードやSIMカードのON/OFFも試してみた。
(画像はイメージ)
しまいにはeSIMを再発行して再インストールする等、考えられる手段はすべてやった。しかし、それでも電波が立つことはなく数日が経過。
「ショップ行かないとダメかな」と思っていたところ、ふと「IIJ mio」の構成プロファイルをアンインストールしたところ、、、
電波は再び立ち始めたのだった。これは死角。初心者の方であれば気づきにくい。というかDual SIMのこの時代に構成プロファイルは時代遅れではないだろうか。
Dual SIMで干渉を引き起こす
というのも2022年以降、ほぼ全てのスマートフォンがDual SIMに対応しており、大手キャリアでも事業者間ローミングの議論が盛んになってきた。
つまり「特定のキャリアだけではなく、サブ回線を持って非常事態に備えよう」という動きが広がりつつあるのだ。
(月額0円のpovo2.0はサブ回線に最適)
しかしここで問題になるのがiPhoneの構成プロファイル。これがないとMVNOはデータ通信できないのだが、インストールすると2枚目のSIMカードに干渉することがある。
(構成プロファイルのないAndroidは問題ない)
また構成プロファイルはiOSに1個しかインストールできない仕組みで、2つのMVNOを同時に利用することもまた難しい。
誰もが1枚のSIMカードだけを使っていた時代はともかく、Dual SIM時代には完全に時代遅れと言わざるを得ないのだ。
原因はアップルではなく通信キャリア
こう書くと「アップルは早く対応しろ」という声が聞こえてくるが諸悪の根源は通信キャリアにある。
というのも本来iOSにはAPN設定項目が存在しており、通信事業者毎に決められたAPNを入力すれば自動的に通信できる仕組みになっている。
(海外キャリアSIM利用時の挙動)
しかしNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4社はこのAPN設定欄をわざと封じており、MVNOはこじあける形で構成プロファイルを導入している。
歪な環境では動作が不安定になるのも無理はない。この厄介者、本当に何とかならないものだろうか。そしてもしeSIMにバグが発生したら構成プロファイルを疑ってみよう。