今から6年前、Retinaを搭載したMacBook Airが登場すると心待ちにしていた事があった。しかし待てど暮せどAirのRetina化は果されず、11inchに至っては2015年に製造が終了された。
それだけに昨日発表されたAirは感動したが、一方で「うーん・・・」と思う点もいくつかある。本当に買いなのかを見ていきたい。
①第8世代 intel Core i5なのにデュアルコア
従来のMacBook Air、およびProは基本的にデュアルコアのCPUが搭載されてきた。そのためCore i7にまでアップデートするのが勿体無いとも言われる事もあった程。
(カスタマイズに別のCPUが用意されておらず、デュアルコア Core i5指定。ちょっと残念。)
大きな変革を迎えたのが今年発売されたMacBook Pro。クアッドコア化した第8世代 intel Core i5/i7を搭載し、大幅にパワーアップしている。ラインアップ拡充を期待していたのだが、昨夜登場したAirは再びデュアルコアではないか。
恐らくなのだが、GPUを見る限りMacBook 12inchが搭載していたような、若干非力なCPUだと思われる。薄型ゆえの結果なのか、死ぬほどパワフルというわけではなさそうだ。
②なぜ顔認証が対応していないのか
指紋認証を徐々に廃止しつつあるApple。この度の新型iPadでも顔認証を導入したばかりなのに、なぜMacBookだけ指紋認証なのだろうという疑問が残った。
(筆者のSurface Studio。もはや顔認証なしにはPCが利用できない体質になった)
というのも、Microsoft社のSurface BookやSurface StudioではWindows Helloによる顔認証が浸透しており、Appleにできないはずがない。出し惜しみなのか、一旦はProと同じように揃える事を考えているのか。方向性が見えなかった。
③見せ方はうまいが、実際は・・・!?
ティム・クック氏は「封筒に入るほど薄い」という、故スティーブ・ジョブズ氏の実演を振り返りながら「Airは革新を迎える時だ!」とドヤ顔で語っていたが、実際にはMacBook 12を改良したのではないだろうか。
それもそのはず。Airという長く放置されたPCからの刷新としてプレゼンした方が、12inchのアップデートとして紹介するよりも、消費者受けがいいからだ。
最後に
会場のオーディエンスは久しぶりに湧いていた。それを観ていた筆者も最初は興奮した。しかし冷静に、発表されたものを振り返ってみると上記3点が気になって仕方がない。
もちろん、実機に触れなければ何とも言えないが「本当に買い時と言えるだろうか」と思うのが本音だ。市場受けはどうなるだろうか。