早いもので、今日で1年が終わる。振り返れば切りがない程に色んな出来事があったのだが、大晦日の今日は「破格すぎるMVNO事業者の今後」に関してお話したい。
特に今年は、最初の数ヶ月が数百円で維持できたり、端末とのセット購入で大きな割引が入る傾向が見られた。
①大企業の資本力と存在感
佐々木希など有名タレントが大きく宣伝していた旧FREETELが2017年に破産し、今年になってLINEもMVNOから撤退した。
(データ通信専用SIMならわかるが、音声通話が324円でヨドバシポイントまで貰えるのは価格破壊と言えるだろう)
前者は楽天に買収されMVNOシェアNo.1となり、後者はSoftBank傘下に入る事で勢いづいてきたが、2社のMVNO業界での存在感が半端ではない。無限と言ったら言い過ぎだが、如何せん底知れぬ資本力を持っている。
楽天はスーパーセールなどでSIMと端末をセットで格安販売し、新LINEモバイルは今、最初の3ヶ月300円で維持できるプランを大々的に展開している。こんな事をされたらライバル企業は生き残れないのではないだろうか。
②追い打ちをかける「4割値下げ」発言
しかも2018年は、「携帯電話料金は4割値下げの余地がある」と政府(菅官房長官)からの要望を受け、docomoとauは来年度に値下げする方針だ。言わずもがな、大手キャリアは全国にショップを構え、電話サポートが充実している。
端末やSIMカードをすべて自分で調整する主旨のSIMフリー市場において、既存MVNOはどこまで生き残る事ができるだろうか。来年も業界を日々観察していきたい。