今月、韓国とアメリカが世界に先駆けて 5G をスタートさせた。しかしエリアが狭すぎる上に料金も高い。
移行する顧客はごく一部と想定されており、何なら完璧にエリアが整うまで 4G でいいと考える人もいる。
こうした現状への取り組みとして、AT&T は「5G E (Evolution)」の呼称を提案。
「真の 5G ではないが、最新の技術サービスを受けている」と感じてもらう狙いだ。
①4G LTE と同じ動き??
3G から 4G へ切り替わった 9 年間を振り返ってみると、歴史が繰り返されている気がしてならない。
日本でも「 4G はまだ早いから、LTE の呼称を使いましょう」という動きがあった。
実際、総務省は LTE を 3.9 世代として法律で定めている。
NTTドコモこそ「LTE = 3.9 世代」の考え方を遵守し、真の 4G が整うまで LTE 表記を貫いた。
(ちなみに同社の LTE は Xi というブランド名で展開された)
しかし、一方で「高速なら 4G でいいではないか」という考えがアメリカで主流になり、ソフトバンクが抜けがける。
主に Android スマートフォンで「 4G 」と称して堂々と展開を始めたのだ。
結局、販売店や顧客のあいだでは「4G = LTE」の解釈に落ち着いたが、最初から 4G と LTE を分ける必要はあったのかという話になる。
最後に
今回の 5G E のような呼称を作ったところで、ソフトバンクのように抜けがけするキャリアが出てきたら意味がない。
また呼称の乱立は、キャリア社員・販売員が理解しづらくなったり、他社サービスとの比較が難しくなるだろう。
せっかく 4 割安くなって料金体系もわかりやすくなったのだから、菅官房長官の次の仕事は「5G」呼称の統一指導だろうか。
「次世代の通信規格の呼び方は◯◯◯であります」と。。
参照記事:Sprint and AT&T settle lawsuit over “5G E” signal logo and marketing
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