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ドコモ、au、ソフトバンクの「返却プログラム」は本当にお得?メリット・デメリットを解説

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スマートフォンを2年間借りて返却する購入方法がにわかに注目を浴びている。

(「スマホお返しプログラム」、「かえとくサポート」、「トクするサポート+」とキャリア毎に呼び方が異なる)

同プログラムはスマホの本体価格を48分割して2年間に渡って毎月支払っていく(ドコモは36分割)。そして25ヶ月目にスマホを返却すると残債が免除されるのが趣旨だ。

今回は返却プログラムが注目される背景とメリット・デメリットを筆者の視点で解説したい。



端末高騰と割引規制で注目

そもそも返却プログラムが注目される要因は大きく3つある。

1.ハイエンド端末の高額化

コロナ禍では半導体不足が深刻で2021年にはXperia 1 Ⅲが15~18万円、Leitz Phone 1が18.8万円、Galaxy S21 Ultraは15.5万円など現実離れした提供価格が続いている。

さらにGalaxy Z Fold2 5G、Motorola razr 5Gと言った19~26万円級フォルダブルの参入も珍しい物ではなく、ハイエンドは誰もが気軽に買える物ではなくなってきた。

 

2. 割引規制による影響

そこに追い打ちをかけたのが2019年10月施行の「改正電気通信事業法」。他社からMNPで乗り換えても割引上限は2万円まで。

14万円のiPhoneは12万円までしか割引されなくなった。

「一括5万円でいいよ!」といった昔ながらの販売が難しくなり2020年はキャリアの端末出荷台数が激減。ハイエンド離れが加速したきっかけとも言えるだろう。

 

3.返却プログラムの改善

そうした中、総務省の指導により返却プログラムが回線なしでも利用可能になってきた。このことも返却プログラムが注目されている要因の1つだ。

ワイモバイルやLINEMOユーザーがソフトバンクショップで単体購入したり、UQモバイルやpovoユーザーがau端末を単体購入することも可能。

(ちなみに筆者はThinkPad X1 Foldをトクするサポート+で購入した)

さらにソフトバンクは単体購入でも端末補償への加入を受付開始。いわゆる「通信と端末の分離」を政府が徹底したことでプログラムを利用する敷居が下がりつつあるのは間違いない。

例えばLeitz Phone 1が欲しければドコモユーザーでも気軽にプログラムが組めるわけだ。

2年間ガッツリ使うことで実質半額で利用できたことになる。

高額化する端末が大して割引されない以上、こうした買い方も選択肢の1つとして注目され始めている。



どんな人に向いているのか

ではどんな人に向いているのかと言えばスマホの買い替えサイクルが2年周期の人だ。というのも各社のプログラムは25ヶ月目の返却がお得でそれ以上使うと損する仕組みになっている。

その期間を守ってさえいればLeitz Phone 1なら月額3,915円で利用可能。990円のLINEMO「ミニプラン」と合わせれば超ハイエンド端末を4,000円台で維持できる。

もちろん途中で買い替えたくなることもあるだろう。しかしGIZMODE JAPANの記事によれば毎年スマホを買い換える人は僅か3%に満たないという。

つまり2年周期の買い替えが身についている人なら合理的な買い方と言えそうだ。逆に短期間で買い替えたくなる「ケータイオタク」または「逸般人」と呼ばれる人は想定されていない。

メリット・デメリット

ではここで返却プログラムのメリット・デメリットを改めて考えてみよう。

メリットは超高額端末でも工夫次第で月額維持費を大きく下げられること。極端な話だが回線契約なしで購入しWi-Fi 運用をしていれば通信費は発生しない。MVNO SIMで運用すればどんなに高額な端末でも月額5,000円以下に収まるのではないだろうか。

また2年後の買取価格が保証されているのもメリットと言える。Leitz Phone 1 を今から2年後に9万円で買い取ってくれるお店があるだろうか。恐らく高い確率で答えはNoだ。

いわゆるリセールバリューの低い端末ほど利用する価値はあるだろう。

 

デメリット

いっぽうでデメリットもある。auとソフトバンクは25ヶ月目に残債が免除される条件として「新しい機種の購入」が明記されていることだ。

「結局同じキャリアに縛られるではないか」と国が問題視されており、もしかしたら改善されるかもしれない。7月26日現在、新たな端末購入を条件としていないのはドコモの「お返しプログラム」だけである。

だからauまたはソフトバンクで返却プログラムを利用する際は本当に2年周期で買い換える人しか向いていない事になる。

もう一つのデメリットは対応周波数が少ない端末を選んだ場合、自分の持っているSIMカードがうまく対応できない可能性があること。

例えばドコモのXperia 1 Ⅲは楽天モバイルでVoLTEが動作するか定かではないし、他社SIMとの相性が悪いといった理由で契約をキャンセルできるとは思えない。

回線契約なしで購入し、他社SIMで使う場合は事前によく調べる必要があるだろう。もっともiPhone、Pixel、AQUOSなど全キャリアに対応するスマホは問題ない。

というわけで長くなったが、高額化するハイエンド端末をできる限りやすく使う方法として返却プログラムは少しずつ脚光を浴びるかもしれない。

「ふーん、そうした方法もあるのか」と興味を持った人はすでに利用している人の口コミなどを検索してみよう。今後の選択肢のひとつとして参考になれば幸いだ。

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